フライング北海道 公演情報 シネマ系スパイスコメディAchiTION!「フライング北海道」の観てきた!クチコミとコメント

  • 「SFコメディ」の到来!


    「北海道」への、身体を張ったオマージュ。


    バカバカしいけど、展開が気になる…。


    バレてないネタバレを是非。


    ネタバレBOX


    「北海道」は、日本列島になくてはならない一部である。
    よく本州の立川山脈が背骨といわれるが、「北海道」は この国のお頭だろう。

    もし、その「北海道」に彗星が衝突することが科学技術庁により測定されたら、私達は どのようして白い大地を守るか。


    飛ばすしかないでしょ。




    SFコメディの到来を期待させる、「北海道」「コメディドラマ」に対するオマージュで溢れかえる2時間だった。


    「密室ほど、面白いものはない」。
    民間の“フライング北海道”ミッションに携わるのは、極秘研究チームに加え システムを開発した科学者の孫と幼馴染、それに普段は地下のホームで暮らす「艦長」、北海道知事の面々だ。
    この研究チーム自体は国から依頼を受けた機関ではあるが、突如として政府が指令系統の乗っ取りを試みる!

    さあ、札幌時計台に造られた密室の操縦室は、政府の妨害を持ちこたえ、道民500万人を守れるのか?

    大切なことなので、もう一度 言います。

    では、どうするか?


    飛ばすしかないでしょ。



    「バカらしい」という声が聞こえる、そういった舞台である。
    とにかく腹を抱えて笑える。
    未来操縦室 ありがちな、カラーボックスと白熱電球の組合せではあるものの、「北海道を飛ばすための操縦室」として観客は受け入れる。
    『北の国から』田中邦衛風のチームスタッフ(主人公の父親)が登場しても、先端テクノロジーを受け入れることができる。

    それは、みんな「北海道」の「白い恋人」を変わらずに食べたいからだろう。
    賞味期限粉飾の不祥事が あったって、僕達が「白い恋人」を思う気持ちは 同じ。

    そう、「北海道」を思う気持ちが、“フライング北海道”に任せたい観客の総意を生むのだ。

    任せたい総意は、政府が国民を戦争に駆り立てるプロモーションとして造り上げていく。
    単純に笑えるSFコメディだったが、政府のプロパガンダをメタメタに刺す東京新聞 なら見逃さない舞台構成である。
    もちろん、彼ら研究チームは政府に抗する民間組織の設定だっため、明確な意図は ないものと考えるが。

    私の「面白い!」ポイントは、北海道知事だ。

    密室指令室に登場した知事は派手な服装の女性。耳たぶが心配である。
    あれ?、現実の北海道知事も 似たような方だったような…。

    指令室に登場した知事は、
    「わたしに何ができるか?」
    「わたしに何ができるか?」
    「わたしに何ができるか?」

    を繰り返す。


    ブレア元英国首相ばりに「教育」「教育」「教育」を連呼したのだと思ったが、カンペを読んでいるだけだった(とほほ…)。


    歌番組でチャンネルを変えられるランキング1位の「演歌」は明治時代、「演説」の中から生まれたジャンルである。日本人にとって「演歌」は古臭い。系統が一つであった「演説」=政治家を古タヌキと感じ取るのも無理はないのだ。


    「北海道」に対するオマージュが あったとすれば、こちらも「政治家」に対するオマージュである。
    後者の場合、動物園で見物客がごった返すなか笹をくわえるパンダへ抱く 、「ご苦労様ね」の感も含む。


    “笑い”の起爆装置は、身体を張ったからこそ点火する。
    役者なのに顔面銀色、全身タイツマン…。
    「マッキー」でシワやヒゲを描いた結果、パンフレットの写真と見分けがつかぬ人々…。
    狭い箱の中に上半身裸で閉じ込められる人…。

    “ここまでするか”、いや、“だから ここまで 面白い”のだ。


    「諦めるんじゃねえ。俺たちは諦めねえぞ」(by破砲士)

    「もっと、色んな星座を 教えたかったです」(by 自身と引き換えに彗星を爆破する直前の道産子ロボット)


    道産子の声が聞こえるか?


    冷蔵庫を、凍らせないための道具として使用する道産子の声が。


    私には聞こえる。『北の国から』の田中邦衛が“ルールル”とキツネを呼ぶときの声。


    しかし、やってきたのはキツネではなかった。
    SFコメディの到来である。




















































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    2013/06/16 00:12

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