プルーフ/証明(谷 演出ver.) 公演情報 DULL-COLORED POP「プルーフ/証明(谷 演出ver.)」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    ぜいたくな時間
    心象風景を写し出すような舞台美術、爆音と洗練された動きで興奮しっぱなしの二時間半。身も心も委ねて楽しめるぜいたくな時間でした、なんて幸せなんだ。キャサリン役の百花さんの魂を削るような熱演は見ていてほれぼれする。もともとこのキャストのために書かれた作品かと感じるくらい4役ともばっちりはまりきっていて圧巻。別演出、別キャストでもう1回見れるなんて、なんて幸せな企画なんだろう。

    ネタバレBOX

    数学者という生き方の何て孤独な事か。誰も証明していない世界の一部を、明らかに出来る人は一握りの天才で生涯自分の生活の大部分を捧げても年齢に反比例して能力は落ちていく。そして、天才が明らかにした世界はトップランナーであるほど、周囲には誰も味方も理解者もいないのだ。

    物語は初見だったしあらすじも知らなかったので、一幕最後の「私が書いたの」には息を飲んだし、二幕終盤の父親がノートを読み上げる瞬間は、父親もキャサリンもどちらが狂人でどちらが天才かはわからずドキドキしながらも、泣きながら読み上げられた意味を成さない文字の悲しさは、ぐっと胸に染み入りました。ただ認めて欲しかったキャサリンが、ラストで椅子一つしかない閑散とした舞台で救われる瞬間はすごく静かで簡素に見えるけれど、すごい美しいなぁと思いました。人間て良いなぁ。そう思ってPLAYNOTEの「当パンごあいさつに代えて」読むと感じるものも大きい。本当にダルカラの人達は日々闘ってるなぁ。

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    2013/05/28 02:23

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