メメント・モリ 公演情報 ウンプテンプ・カンパニー「メメント・モリ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    冒頭の歌から鳥肌が
    あの傑作「ベルナルダ・アルバの家」と、ほぼ同じキャストだったと思いますが、今回は、ガラリと違うテイスト(方法論)とアイデア豊富な舞台の使い方に驚きました。
    若い俳優がとても生き生きとして、新井純さんや中川安奈さんの安定した演技とはまた違った、勢いを感じました。演出の長谷氏は、世界に奥行きを持たせる作りがとても上手いなと敬服した次第いです。南米文学特有の不条理感を歌で綴るアイデアは秀逸で、俳優も全身全霊で躍動していたのが実にラディカルで有無もいわせずにただ魅入って、いや聞き入っていました。場面展開のうまさで物語の展開にぐいぐいと引き込まれていきました。生半可の俳優には、とてもじゃないが今回のような劇世界を出入りするような演技は出来ないのだろうと思いました。

    ネタバレBOX

    シエルバ・マリア役の森勢ちひろさんの、最後の死の蒲萄をを食べる下りでは胸を掻きむしられました。そして眞藤ヒロシさん演じた神父カエターノの愛に落ちていく様は迫力があり、まさに悪霊にでも取り憑かれたような狂気じみた表情は哀れでした。底流に流れている文化の違いがもたらす悲劇として観れば、とても今日的でもある気がしました。200年前との違いは神の不在と言う事なのでしょうか。

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    2013/05/25 01:19

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