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unicorn(1870)
満足度
★★★★★
ツクリが違う
傑作。面白い。
ネタバレBOX
父(猪股俊明)…不条理な暴力を振るってたけど、愛情なんだと言い切る。
母(岩井秀人)…なんかお母さんだった。
太郎(平原テツ)…長男。父に反応することとか、家族仲に対して無反応。おばあちゃん(菊枝)のことは好き。
よしこ(佐久間麻由)…長女。家族の集まりに気合を入れてたけど、上手くいかず、自分もつまらなかったと嘆く。
次郎(富川一人)…次男。認知なおばあちゃんにも優しく接する。長男とぶつかる。心底父の傍若無人さが許せない。
かなこ(上田遥)…次女。バンドのギターボーカル。カラオケを強要され逃げだす。
前田(高橋周平)…次郎の友人。カオスな飲み会にも参加し片付けもするいい人。
和夫(奥田洋平)…よしこの夫。父の性質が気にならない、ツクリの違う人。
牧師(小熊ヒデジ)…手紙読んだり歌うたったり。
父の暴力で歪んだ家族が久々に集合し、飲んで歌ってケンカして、おばあちゃん死んで火葬してって話。
人間が触れ合い摩擦が起こる、その空気が上手い。そしてその人間関係が「家族」だってとこが痛い。なんか熱くなる。みんな傷ついているのに、近づいては傷つき離れてを繰り返すサマが痛い。で熱い。
それなのに、笑っちゃう不思議さが魅力。葬儀屋もいいトコついてたけど、「歌い手を殺す空気」ってとこは爆笑だった。ラストの家族みんなで棺を入れるシーンのコミカルさもいい。こんな感じで〆る手腕がいい。
母が母してた。同窓会に参加せず、家族の飲みの向こうに楽しい姿をみる時の悲哀とか、父に孤独になって死ねって言うとことか。舞台構成の上手さとよく絡み合ってた。
母だけってわけでなく、泣ける作品。
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2013/05/23 23:26
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