満足度★★★★★
皮肉を込めた、大人の童話のような芝居でした。
雨の中、新宿のSPACE雑遊に出向いた。この作品の予備知識はあまりなかったが、物語はシンプルでナレーションと芝居の台詞が交差して、俳優たちの吐く言葉に力を与えていたと思った。
生演奏の音楽が、芝居が情緒へ流れていきそうになるのを見事に突き放しているので内容が際立ち好感が持てた。
物語の背景になっている当時のヌエバ・グラナダを詳しく知りたくなりました。
観劇後に劇場を後にして傘を差しながら、愛と自由そして孤独と悪霊が、今はどのように存在しているのだろうかと考えながら家路につきました。
どうやら、この作品は二項対立では片付けられない事柄を突きつけているように感じた。
奥深い多様なテーマーを美しく、そしてシンプルに描き出していたように思う。
もう一度、観に行きたくなった。