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うかうか三十、ちょろちょろ四十
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公演情報
こまつ座「
うかうか三十、ちょろちょろ四十
」の観てきた!クチコミとコメント
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雨模様(5627)
満足度
★★★★
ちょっとォー!
どう考えましょう。
ネタバレBOX
九年蝉が九年毎に大発生するような、村の一軒家に九年毎に訪れ騒動を引き起こすお殿様とその家の娘との寓話のようなお話。因みに、生き残り戦略としてセミの周期は素数のようなので九年周期は無いと思います。
脳天気で惚れっぽくて足の悪い「とのさま」という印象を植え付けられました。そのため、30代で二度目に訪れたときに、寝込んでいる「ちか」の夫「権ず」に健康だと診立てたことを後で「ご家来」によって否定されても、まだとのさまの診立ての方が正しいのではないかと思ったりしていました。
しかし、40代で訪れたときに、ちかの娘「れい」から権ずが急に過激に働き出して血を吐いて死に、ちかも後を追うように死んだと聞かされると、脳天気による善意の行為だったとしても人を精神的に弄び、残酷な結果を引き起こした事の重大性を知りました。
ところで、とのさまはこの日の朝、スッキリと目覚め正気に戻ったとのことでした。実は20代で訪れた日の雷雨の影響か、あるいはそれ以前からなのか、とのさまは発狂していたのでした。それを考えると、医者でありながらとのさまの狂った上でのイタズラに乗っかっていたお世話係の「お侍医」の責任も重大です。
お侍医はもうよぼよぼのおじいさん、とのさまも40代、平均寿命を仮に50年として、二人は罪の重さを背負ったまま余生を生きようとしますが、そこでまた雷雨。
暗転後、家は倒壊していました。
直前の40代で訪れたときにも既に家の横壁は半分崩れていました。責任を感じたとのさまがれいを引き取って、家は時の経過とともに自然に崩れたと思いたいところですが、れいは村で生きることを考えていましたし、責任の重圧と雷雨です。再び発狂してその場の人を切り捨てでもしたのでしょうか。
若かった井上ひさしさんが賞を獲りにいったであろうことなども含めて冷静に考えるとやはりハッピーエンドではないのでしょうね。それでも、娘の健気さや可愛らしさ、とのさまの悪気の無さを考えると、ハッピーエンドで終わったと思いたい揺れる想いがあります。
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2013/05/12 07:52
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