ひかる君ママの復讐 公演情報 月刊「根本宗子」「ひかる君ママの復讐」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    戯曲の秀逸、むきむきの役者筋の魅力
    場内に入った時から、
    ただでは済まない雰囲気・・、
    開演して舞台が疾走を始めると、
    もう、とんでもなく面白い。

    理屈抜きのグルーブ感があって
    観ていてぐいぐい惹き込まれていく。

    いやぁ、がっつり楽しんでしまいました。

    あまりの面白さに5月5日に二度観をしましたが、
    異なる男優さんの個性もそれぞれとして生かされつつ、
    公演を重ねたことでの流れの良さも感じられて。

    ほんと、おもしろかったです。

    ネタバレBOX

    場内に入ると、
    役者たちはすでに板付き(?)で、
    そのどこか雑然とした雰囲気にちょっと驚く。
    会場から開演まで、
    その空気がしっかり担保され、
    見えないエネルギーが蓄積されて・・・。

    そし、空気が満ちた中で、出てくる最初のセリフが
    「馬鹿じゃないの・・」、しかも繰り返し・・・。
    さらには、ツナ缶だの、香水の匂いだの
    下世話なネタが一つずつ積まれ、
    しなやかに場の空気と流れのなかで
    舞台に熱を編み上げていきます。
    個々の役者のテンションの作り方が実にしたたかで、
    個人攻撃に発展していく階段のつくりなどにも無理がなく、
    なるべくしてそうなっていく場の暖まり方に
    あれよと取り込まれてしまう。
    1割のリアリティにかけられた9割のデフォルメが、
    観る側を場の空気に閉じ込め、のめり込ませ、
    開演直前の楽屋という設定の出し入れが、
    すでにカオスに陥りかけている場の空気を一層あおり
    役者たちの繰り出す展開の一つずつに更なる
    踏み込みを導いていく。

    4人の女優たちのヤリタイ放題の態のなかで、
    常ならぬ勢いを作りつつも、
    それぞれのキャラクターが混濁することなく、
    むきむきの役者筋でがっつりと制御され貫かれているのが
    実に見事で・・・。。
    戯曲が紡ぎあげるキャラクターの重なりというか、
    刹那ごとに猫の目のように変わっていく関係性が、
    単なるカオスにならず、時間の流れとともに、
    観る側をも追い込んでいくのです。
    その中で、舞台の隅から満を持して登場する男優の、
    その雰囲気に縫いこまれ更に際立っていく感じにも瞠目。

    熱するだけ熱して、
    すっと物語を裏に返して、
    ラストもしっかりと冒頭にくくっておとして・・・、
    そりゃ鮮やかなものでした。
    上演時間からすると短編の部類なのですが、
    観終わった時点でのエネルギーの消費度は、
    長編に引きこまれ続けたとき以上かも・・・。
    役者の方たちにもタフなお芝居なのかもですが、
    観る側の満たされ方も尋常ではなくて・・・。

    しかも観終わって、
    面白かったという満足感以外に残るものがあまりないのも、
    コメディとしての完成度の賜物に思えて。

    まあ、どこが投稿演劇なのかよくわからなかったり、
    そのタイトルも最後に帳尻を合わせた感はあるのですが、
    そのラフさまでも笑いにしてしまっているような部分が、
    個人的にはさらにツボだったりもして・・・。

    戯曲の秀逸と役者たち一人ずつの力量を
    ほんと、たっぷり楽しませていただきました。

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    2013/05/06 08:01

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