満足度★★★
ステレオタイプな結論が残念。 新しい『効率化』はこういうものをススメます、と主人公が推し進めるような展開が良かったのに。
『効率学のススメ』という題名とは裏腹に、結局「効率至上主義」は
悪として、それを勧めたコンサルタントも、「一見非効率な放任主義」
がスタッフの自由な活動と創造性を生むため「新たな効率化といえる」
という逆説的な?結論に至り、効率一辺倒な生活から解き放たれて
自由になることを思わせて終わる。
結局、効率化=非人道的=悪、非効率=人間的=善という、これまでの
古い安直なステレオタイプに落ち着いてしまって、非常に残念。
現代の現実は、もっと複雑でありシビアであるはず。
「効率化=非人道的」=リストラではなく、これからの「効率化」は、
もっと人間的で、現実的で、複雑だ、あるいは単純だ、
新しい『効率化』はこういうものをススメます、と主人公が
一見破天荒だけれど論理的な展開を引っ張っていくような、
要するに『ドラゴン桜』のような展開が本来ではないか。
私の大好きな「囲み舞台」+四辺の壁面と、舞台四辺の床面(回廊)を
一周する細長いスクリーン、というユニークな舞台装置は良かった。