満足度★★★★★
ひとり語りの豊かさにひたる早熟な少年の思春期が、ひとりの役者のことばとうごきによって三時間で語りおろされる。語りのなかで言及される厖大な固有名詞は、私たちは成長の過程で驚くほど多くの人とモノと接触を持っていたということを気づかせてくれる。少年の成長の瞬間を鮮やかに描き出した第6場は感動的だった。三時間の一人語りをスペクタクルとして成立させるための役者の技術、演出上の配慮が素晴らしい。多くの人にあの濃密な語りと演劇の時間を味わって欲しいと思う。
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2013/05/03 11:30
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