満足度★★★★★
阪神淡路、震災の記憶は消えない。繰り返し上演することに意義がある。悲劇を笑いでカバーして観やすくする工夫がある。
劇団「ピープルパープル」の人気演目を「アミューズ」との提携による上演で、
メインの役の多くは外部の俳優、脇を同劇団キャスで固める布陣。
以前、劇団公演を観て大泣きし、
地方(確か青森)から上京した「飛び道具的」女性隊員を演じたりんごさん
(当時の本作の役名を芸名にされた)の破壊力に圧倒されました。
今回、その役は上地さんが演じることで沖縄出身に変更。
相変わらずの破壊力ですが、これがあるから他のシリアスなシーンも
受け入れられる、バランスが保てる重要な役割があります。
これがなかったら「重すぎてしまう」。
やはり何といっても、直接隊員たちから取材した事実に基づく
「阪神淡路大震災」の再現シーンが印象的です。
ニュースでみる数値や風景ではわからない、「どうしようもない現実」が
人間が目の前で演じるという「演劇」ならではの、迫力、訴求力で
訴えかけられる。
今後、もっと繰り返し上演すべき演目と思います。