満足度★★★★★
無題671(13-096)
19:30の回(曇、寒い)。迷いに迷って19:18会場に着く、地下から地上に上がり、方向がわからず人に訊いて「その道」を進むと明らかに手元の地図と違う...タクシーが止まっていたのでまた訊いてみると正反対でした。で、正しい方向へ進むもそこは住宅街、ここでもウロウロ...地図を手に同じような状況の方がいらしたので「ttuですか?」と声をおかけすると、そうでした。ぐるっと一回りしてようやく会場前へ。
19:20受付、普通の家であり靴を脱ぎ、荷物を預けて部屋へ、和室の両側に座席、順番に座るので奥へ、左側が庭。右にもう少し狭い部屋がありここにダルシマーと椅子。小品を別として本作はvol.3、第一回公演「海は、いま、このとき、あなたの、左手にある。」からみ続けています。劇場ではないところでの公演、採りあげる素材、いつも強く印象に残ります。
今夜は民家...民家は三回目です。目白の「ギャラリーゆうど」、浅草橋の「ルーサイト・ギャラリー」、ここ。
懐かしくもあり珍しくもあり、庭に置かれた蝋燭が淡く色づき、畳敷きの部屋、障子、明り。
家の間を迷いながら気づかないうちに別の時間に捉えられ、同じように集まった人々は語られるお話に耳を傾けている。手にしているのは中延(vol.2)から護国寺(vol.3)までの切符、大きくある1930は太宰が自殺未遂した年、春なのにひんやりとした風が通り過ぎ、蝋燭が揺らぎ天井の明かりも微妙に影を動かす、白い3人によりコトバがつながれ、透明な音階が空間に沁みてゆく、黒い1人はかき乱す。