淡仙女 公演情報 あやめ十八番「淡仙女」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    異界へ
    初日観劇。会場は花組芝居の稽古場なのですが、見事な異空間―異界と言っても良いほど作り上げられた場が、まず見所。
    物語が進むにつれ、同じ構造でも別の劇場ではダメなのだと、ここで上演する味わいがじわじわ効いてくる。

    どれだけ期待して観にいっても、自分が期待していたことすら忘れるくらい、凄まじいものをくれる。
    初見では「妹」としかシンクロできなかったけど、別の人物に入り込んだら、また違った表情になりそう。

    ▽4/22(月)ネタバレ欄追記

    ネタバレBOX

    初日、18、19夜、千穐楽と観劇。結果的に、足を運べる回は全部観てしまった。
    初の単独公演、2時間どっぷりとあやめ十八番の世界に浸ることが出来て、何よりの幸せだった。

    今回特に気に入ったのは、劇場と物語構造。
    劇場については先述の通り、異界に踏み込んで垣間見た感がたまらない。

    劇団の稽古、演出・神主による「仙女をプロデュース」、兄妹の物語。
    三枚くらいには下ろせそうな複雑な構造を、一本に乗せてしまう作り方が(初見の冒頭は頭がパンクしそうになるが)、読み込む楽しみがある。

    異界とも呼べるほどの異様な「場」が、劇団の稽古をしている光景と繋がって、物語世界へ伸びていく。
    「場」と物語の一体感、稽古場での公演だからこそだろう、と味わい深かった。

    千穐楽にて。
    京子(堤千穂さん)と夕子(大森茉利子さん)の「ずっと一緒にいてあげられなくてごめん」とハモるセリフで、唐突に、ずっと一緒にいてあげられなかった人のことを思い出した。
    途端、京子と夕子の感情がダイレクトに流れ込んでくるようで苦しくなった。

    水町鈴(長井短さん)以外にもシンクロできるポイントが、あったようです。

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    2013/04/18 14:57

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