ソンデネヴァ! 公演情報 発条ロールシアター「ソンデネヴァ!」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    民俗学好きの私から
    日高さんの別な舞台のオフ会として共演者の皆さんと観劇、そちらの舞台では小学生の男の子、こちらは小動物の様な可愛らしい女性と実家に戻って新たな人生を歩き始めた女性の二役、その振り幅の大きさに改めて拍手。
    物語は北国の民族と大和朝廷との争いが舞台となっているのだが、民俗学、民族学、言語学等で其々日本国の成立に対して意見を聞くが、一長一短という気もするし、今回の脚本は実際に在ったかもしれないと思う程のおもしろさでした。

    ネタバレBOX

    日本人の幼児期の特徴として蒙古斑が有る所から大陸から移ってきた民族と云う考えを身体面の基本とするなら、文化面では多種多様なものが考えられる、歴史を考える上で、考古学は歴史遺産を前提に考証するため遺跡などが見つからなければ成果があがらない、三内丸山遺跡が発見される前は東北地方に有力な縄文文化は存在せずアイヌ文化圏と考えられていたと記憶している。
    そんなエアポケットのような時代にも人は生きていたのであるから、脚本家の目の付け所に感服。
    物語はタイムスリップ物で現代人二人が大和朝廷が東北遠征の時代およそ1200年前に紛れ込んで小さな部族同士の争いに巻き込まれ二ヶ月余り行動を共にし、その経験が二人を新たな人生に踏み出す切っ掛けとなり現代に戻って来るという物語となる訳だが、戻った時が翌日とは、二人は人生を二ヶ月余りを長く過ごせたんですね。
    この劇団は大好きなので注目する役者陣は皆さんでした、主人公の独りよがりな性格は(決して悪い意味ではありません)現代に生きる人たちが多く持っている物ですよね、大人になりきれない青年が過去の世界で元カノにそっくりな外見の女性と出会い別れる事で大人への階段を登る話と言ってしまえば良いのでしょうか?今回特に注目したのはウラネシ(占い師)役の女優さん第7回公演でOL役で発条に初登場でしたが(以前別の舞台で拝見していましたが)今回は稽古を重ねた落ち着きが感じられて素晴らしかったと思います。そのほかの役者さんは安定の存在感、安心して見ていられました。
    最後に今回の舞台セットはタイニイアリスの舞台の大きさを考えたらかなり工夫された素晴らしいものとなっていたと思います。驚かされました。

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    2013/04/03 00:09

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  • ご来場とコメント、ありがとうございます!則末です。

    私自身は歴史があまり得意ではないので、突っ込まれるんじゃないかと少し心配していました。なので、おもしろかったというご感想をいただけてホッとしています。
    得意ではないと言いながらも東北の歴史は勉強が苦にならないほど面白かったです。と言っても私が調べたことなど歴史の中のほんの一瞬の時間に過ぎないのですが・・・。

    「人生を二ヶ月余りを長く過ごせた」というご指摘が面白いです。確かにそうですよね!

    日高さんの今回の1人2役ですが、間違いなく彼女だからこそできた役だと思います。どちらか片方だけならともかくあの2役をどちらも無理なく演じられるというのは役者としての成長の現れに加え、日高さんだけが持つ特別性じゃないかなと。
    ウラネシについてですが、彼女は今回おそらく他の誰よりも努力して稽古したと思うので、お褒めの言葉があまりに嬉しく、私はいま喜びを噛みしめております(笑)
    舞台セットは主宰・加茂克の渾身の作です。ご注目いただけて嬉しいです!

    今後も面白い物を創っていくよう役者ともども頑張ります。
    どうぞよろしくお願いいたします。

    2013/04/05 08:55

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