その字 美し 麗しの君 公演情報 天丼「その字 美し 麗しの君」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    定点観察
    劇場に入って、一目舞台を見たときに、もしかしてと思ったことが、半分当たっていた。

    舞台の魅せ方を予感させる、大道具の配置、真ん中の空間。
    たぶん、場所があまり変化しない、「定点観察」のような舞台だと思った。
    しかし実際は、時間や空間を役者を用いて演出していたので、一本取られた。
    台詞や間、ダンス、それらがストーリーを壊さず、逆に生き生きと楽しいものにしていたのが、とても印象的な芝居だった。

    ネタバレBOX

    定点観察な舞台はとても簡単だけど、逆に言えば、空間を切り取って回想や精神世界のようなものに頼らなくちゃいけばくなる。
    さらに、時間のたち方が不明瞭になり、上演時間そのもの(要するに実際の時間)が長くなってしまうこともある。
    あと、閉鎖空間における初期状態が少々なれなれしいイメージになることがある。
    (たぶん)一般的な客は、主人公の近くから物語をみる。
    そうすると、ストーリーの始めのほうに出てきて場転してもその人物がいる、そんな人物に視線が向けられる。
    そして、その人物が自分の想定の外に出たとき、はじめて違う視点を探す。

    今回の舞台を、楽しくしようとした、動きやくせなど一人一人のキャラがそれぞれのやり方で、ストーリーに色を付けていた。
    だけど、ストーリーと楽しさのバランスが崩れると、中途半端でつまらない舞台になってしまいます。
    個人的には、楽しさを深追いして、結構終盤あせって終わらせたように感じてしまいました。
    だけど、ところどころから感じる演劇が好きだという思いに、観に行ってよかったと思いました。

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    2013/04/03 00:07

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