範宙遊泳展 公演情報 範宙遊泳「範宙遊泳展」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度

    一つにした方が良かったのでは…。
    山本卓卓の一人芝居「楽しい時間」、残りのメンバー二人での
    「幼女X」の二本立てで行われた本作。

    少しだけSF設定入っているような「楽しい時間」も、男の鬼気迫る
    独白がなかなか面白く、幻想的なラストの「幼女X」も、主に時間の
    問題で、まさに「帯に短し、たすきに長し」の状態で、なんか
    食い足りない、物足りない印象でした。

    ネタバレBOX

    「楽しい時間」の方は、明らかに「3.11」以降の状況を意識した、と
    みられる、放射能の雨が降り続き、外出警戒令が発動されるような
    近未来を舞台にした話。

    舞台が始まる直前に、観客から、「雨の日は何をして過ごすのが
    一番楽しいですか」のような内容のアンケートが配られてそれに
    回答するのだけど、そこで書かれた内容が舞台での一小道具に
    過ぎなかった、というのはちょっと肩すかしだった。

    せっかく、雨の日でも、外にわざと出ていく人たち(一種の愚連隊?)
    「雨歩(あまふ)」の存在もあったのに、活かされていないのが残念。
    絡めれば、もっと面白かった気がする。

    「幼女X」は、テーマは「コンプレックス」なのかな?
    大橋一輝のテンション高めの若干一人コント入ったような演技は、
    静かな空間に笑いの効果を生んでいて。

    そして、背景の映像や文字とリンクさせた演出もスタイリッシュで
    驚きだったけど。

    実験性に重きを置きすぎて、お話の方は…だった。
    ラスト、幼女暴行犯を襲撃した男が自殺し、その血が海になっていく、
    という幻想的なくだりは小説っぽくて綺麗だな、と少し思ったけど。
    次回作に今回の作品の試みはぜひ活かして欲しい。特に映像回りは。

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    2013/03/31 07:05

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