一方向 公演情報 OM-2「一方向」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    詰めが甘い
     同心円状に描かれた文様と裸舞台を見て、パフォーマンスに近い公演になることは容易に推測がついた。
     

    ネタバレBOX

     が、バミの同心円を使ってするパフォーマンスでは、長いコードの先に電球をつけて振り回したりするので、観客席にも緊張感があった。
     一応、パートに分かれているので、それを構成と見れば、構成になっている。但し、それぞれが有機的に関連しているわけではない。
     第一パートのパフォーマンスで、パフォーマーが床を踏み鳴らすシーンがあったが、パーカッションが同期していなかった。外すのであれば、絶妙のセンスを持ったパーカッショニストに演奏させるか、もっと緻密な計算の上でずらして欲しい。今回は唯、拍子抜けするだけであった。
     また、Q&Aで客席に座った女優が舞台に入るシーンがあったが、質問を発した時点で先がミエミエでは芸が無い。
     一方向というタイトルでそれに拘った科白もありながら、舞台構造がそうなっていないのは、如何にも不自然。
     2番目のパートで、ホロコースト被害者にロマ族が挙げられていなかったのも片手落ちであろう。
     最後のパートでは、俳優が出捌け口に向かって科白を言っている場面があったが、全周に観客がいるのだから、科白を無化する演出的意図が無い限り、ああいったべシャリはまずかろう。
     全体として詰めが甘い。個々のパフォーマーの身体鍛錬レベルでは高い者もいるのだが、もう少し、緻密な演出を、デカルト流身体論では無いレベルで構築して欲しいのだ。

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    2013/03/25 01:06

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