花束を渡すのは誰だ? 公演情報 コマイぬ「花束を渡すのは誰だ?」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    二人芝居の醍醐味が味わえる作品
    設定が良く、展開が合理的で楽しめました。

    ネタバレBOX

    最初はハンドメイドが分からなかったのですが、ロボットみたいなものと理解して見ました。途中までは何故人間と同じものが食べられるのか不思議だったのですが、終盤の種明かしで伏線になっていたことが分かり、驚きました。ただ、食事が出来るレベルであれば生体に近い気がして、生殖機能もありそうな印象でした。

    あとは、終盤に、シェルターが地下の隔離施設と言った気がして、空が見えたりピクニックに行ったりしたエピソードとの辻褄が合わないように思いました。何か聞き違えてたらすみません。あと、紅茶は茶色というより、文字通り赤のイメージなので、少し引っかかりました。細かく気になる点はありましたが、話としては意外性があり、素晴らしかったです。最後に「アルジャーノンに花束を」が出てきて、内容は違うものの、作風に共通する空気感を感じました。

    劇場としてはとても狭い空間を上手く生かしていたと思います。ただ、2人がドアのガラス越しに別れを惜しむ場面が見えない席があったようです。とても感動的な場面なので、勿体無く感じました。小道具の使い方や動きは無駄がなく、素晴らしかったです。最後にメイが階段を上がって来るシーンが効果的でした。

    役者さんは、二人とも素晴らしかったです。ジョージは動きが自然で、メイの成長を見守る場面の愛情表現が見事でした。終盤、メイと口論になる場面で、突然キレたので少し驚きました。もう少し予兆があったら嬉しかったです。顔汗がスゴくて、熱演が伝わりました。上手く拭き取ってくれた点も好印象です。メイも整った顔立ちが人間臭さを感じさせなくて良かったです。

    序盤の太宰や落語家になるシーンのストップモーションも見事でした。膝周りに痣が目立ちましたが、隠してくれたら、より人間味が薄れると思います。成長につれて、子供から女性らしくなる様子が素晴らしかったです。

    衣装を少しずつ変えることで季節感を出していたのが素晴らしかったです。照明、音響も工夫されていて、劇場の狭さを感じさせない舞台でした。劇場も洒落た作りで洗練された舞台でしたし、受付も待機スペースを用意して頂いたり、暖かい心遣いが感じられて、気持ちよく拝見しました。

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    2013/03/14 16:41

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