忘却のキス 公演情報 東京演劇アンサンブル「忘却のキス」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    物語はというと、、、
    7時に開演して、9時半終演。2時間半は長かった。正直くたびれました。
    広い空間で、舞台が真っ白で綺麗でした。壁がパネルになっていて、クルクル回転して、役者の出退場の通路になる。その感じがとっても面白かった。

    医師役の白髪のおじいさんが、よかったです。

    アコーディオンの演奏があって、それも素晴らしかった。

    ネタバレBOX

    物語はというと、、、よくわかりませんでした。
    ある突発的な出来事から結びついたカップルがいて、旅行に行ったり、喧嘩したり、仲直りしたり、別れたり(もしたっけ?)。男のほうが死んで、女はその告別式で知り合った男とまた付き合うようになる。

    女のベッドの周辺にはたくさんの人がいて、なんか喋っている。彼らは幽霊? そのなかには、つきあっていた男もいたしね。観客には顔を向けず、終始向こうを向いて喋っていた。

    最初と最後には11人の映画の観客が屋根裏部屋に集まっていて、よくわからないことを話している。この人達は誰? 屋根裏部屋ってどこ?

    主人公を演じた女性。
    告別式ですぐまた別の男とつきあいだすような、そんな感じの女性には見えず、違和感が。最初の男とつきあう様子も、なんとなく『らしくない』感じが。だからなのか、観ていて退屈を感じた。

    かなり高齢だと思うのですが、医師を演じた方と、もうひとり患者の男と、ふたりのシーンがあるのですが、そのシーンで眼が覚める思いがしました。
    医師役の方は高齢で、口がよく回らず、声が聞き取りにくい。でも一生懸命聞き取ろうとしていると、なんだかすごく面白い。味がある。
    一方主人公の女性役の方は、声もいいし、よく通るのだけれども、なんとなく退屈。
    その対比が、芝居というものを考える上で面白いと思った。

    それから映像表現がうまく使われていました。
    舞台全体が白い壁で覆われていたのは、壁をスクリーンとして使うためなのですね。
    映像はすごく頑張ってたのかもしれない。その苦労の程はぼくにはわからない。しかし舞台全体を覆う映像は、大雑把な感じもしないではなかった。
    まだまだ解像度が足りないってことなのかなあ。

    最初に波が舞台全体を覆ったときには、ああ、きれい、美しい、と素直に思った。
    でもそれがCGによくあるワイヤフレーム表示になったとき、がっかりした。どうしてなんだろう。
    自分でもよくわからないんだけど。ワイヤフレーム表示があると、なんとなく素人相手に「CGだよ、すごいでしょう」って言われてるような気がして、ということなのかなあ。

    役者が蛾の話を持ち出すと、蛾の映像が出てくる。燃える話が出てくると、炎の映像が出る。
    それはすごくわかりやすいけれども。どうなんだろう。これも説明的すぎてちょっと。

    炎の映像が出るとき、照明が暗く落とされていた。これは炎の映像を綺麗に見せるための演出なんですよね? だとした、それにはぼくは反対です。役者の顔のほうをもっと観たい。でも暗くて見えない。イライラしました。

    そう考えると、映像表現は必ずしも成功とはいえなかったのでは。効果的なシーンもあったとは思うのですが。

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    2013/03/08 11:21

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