満足度★★★★★
古城さんのお仕事ぶりは秀逸かつ重厚
いつも思うことですが、古城さんの作・演出作品は、隙がなく、常に職人芸を見るような安心感があります。
初演は観ていませんが、テーマに興味があり、観劇しました。
重いテーマですが、見せる工夫が随所にあるので、あまり深刻にならずに済み、エンタメ作品としての面白さもしっかり加味された、秀逸な作りの芝居になっていました。
いつも多様されるムーブが、今回の作品では、特に生きているように感じました。
アフタートークで、韓国で上演された、リュ・ジュヨンさん演出の同作品との比較もあり、最後まで、興味の尽きない話題で、より充実した余韻のおまけもあり、実りの多い観劇ができました。
迷いましたが、観て良かった!
加害者と被害者、決して相容れない関係でも、どこかで、区切りをつけて、前に進む努力だけはしなければと苦悩するのは、これからも人間の定めなのかもしれませんが、個人間のレベルの話ではなく、国同士となると、尚更困難。
でも、今日のアフタートークのように、両国が、少しでもお互いの国民性に理解と気づきがあれば、いつか気持ちが寄り添うことも夢ではないかもしれないと思ったりしました。