Paints, Prawns, Piri Piri Party ペンキとえびのピリピリ・パーティ 公演情報 劇団PPP「Paints, Prawns, Piri Piri Party ペンキとえびのピリピリ・パーティ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    チケット代1000円は安すぎ!笑
    劇団名とタイトルからの予想に反して上品な作品に仕上がっていると思います。ポピーとポールの関係が隣人から親子に変遷していたり、つきつめると混乱しますが感性で見て楽しめる作品でした。

    ネタバレBOX

    作品のエピソードが銀河鉄道の夜を想起させるからかもしれませんが、作風には独自の繊細さを感じました。上演が延期された分、練り上げた感があり、成熟した作品だと思います。

    演出では音響と照明の使い方がとても素晴らしかったです。コンクリの壁に反射する音の響きが作品に良く合っていたと思います。また、ロビーからの照明や影を使った演技の見せ方など、会場の特殊性を逆手に取った工夫が凝らされており、好印象でした。小さい劇場の醍醐味を生かした作品だと思います。

    演技も上手でした。主演の夫婦を始め、複数の役を上手く演じ分けていたと思います。間が悪かったり、滑舌が甘い所もありましたが、上演回数を重ねれば解消されていくと思います。少し表情の変化が乏しい役もありましたが、作品世界に合っていたとも思います。

    細かい部分では、教授と学生の場面で、学生が被っていたフードが電球に当たっていたのが気になりました。フェリシアの登場シーンでは姿勢が悪い印象があります。初登場の場面なので綺麗に見える立ち方が良いと思います。

    ポールが葬式に行く支度をする場面では、影でしたが、結んであるネクタイを締めるのが制服みたいで気になりました。喪服だし、時間があれば、ちゃんと締めて欲しかったです。フェリシアとポピーのシーンでは、二人が触れ合わない方が良いように思いました。文通の距離感が消える気がします。

    合唱団のシーンは合唱っぽい発声で歌ってほしかったです。ポピーの下手さが分かりませんでした。パットとパンジーの口論のシーンは、パットの口調がパンジーに引きずられた感じがしました。2人の調子が合いすぎて姉妹らしい反面、パットの個性が見えなくなった印象です。

    パーティーの場面は、声のダブりが大きすぎて、セリフが聞き取れませんでした。壁のそばは反射が大きいので、ボリュームを下げてほしかったです。ストップモーションやその他のシーンはとても良かったです。

    衣装は、ポピーだけが薄着で他の役と違いを出していたと思いますが、フェリシアのワンピースが気になりました。裏地のある濃い色のものの方が合っている気がします。パンジーは靴が服に合っていませんでした。黒か濃い赤系が合う気がします。パンジーの帽子のチョイスは好きです。

    役者さんの雰囲気と作風が会場に良く合っていて、バランスが取れた作品だと思います。伸びしろがあると思いますので、少しの工夫でグンと良くなる気がします。スタッフは、前説、後説の人が無愛想でしたが、他の皆さんは親切で良かったです。

    0

    2013/03/07 13:21

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大