満足度★★
パワーはあるのだけど・・
パワーがあるのはよくわかった。
映像を挿み、生演奏を披露し、色々工夫しようとしているのもわかる。
ただ、肝心の骨の部分が全くのアウト・オブ・フォーカスでは、やはり観ている者の共感は得られないのではないか・・。
取り上げた題材、最初の出だしも悪くなかったと思う。
例の神戸の猟奇事件をモチーフに、またその根底にイジメの問題を取り上げたのもいい。
人格の壊れた被害者もよく描かれていた。
でもその後の展開がつながっていかない。
ダンスの振り付けも、今が旬のアクションのパクリで、何だか色んなところからの寄せ集めのような印象。
そして最後に全く新しいキャラであの歌が出てきて、この作品で、この人達は一体何を訴えかけたかったのだろう、クエスチョンマークがポンポン頭の中を飛び交った。
人間の手より大きな血塗られた凶器、血まみれの手の映像。
ただでさえ緊張感を植え付けられたところへ、狭い小屋であれだけの大音量とオーバーアクションだと、観てる側は嫌でも、煽り立てられるような圧迫感を覚える。
心和ませる穏やかな作風で迫るのでなく、タイトに観客を追い詰めるのなら、やはり最後は緊張を解きほぐす、すっきりした出口も用意して欲しい。
やみくもに緊張感だけ与えられ、行き場のない狂騒感ばかり残ってしまったのは残念に思った。
2008/04/15 09:42
2008/04/14 19:01
決して、穏やかで愛に満ち溢れて、ということのみこの作品に望んでた訳ではないのですが・・。
ハードな路線ならそれはそれでいいのですが、根底に爽快感のようなものが欲しいです。
今回はそういったスッキリするような展開でなかったのがちょっと残念に思いました。