色んな意味で、フラミンゴ。
男A「チラシの表紙写真が波紋を呼んだ、期待の公演です」
男B「前説の段階で、『あれは出ません』『これは関係ありません』と、チラシの内容を全否定するのは前代未聞だろ」
男A「チラシの内容を裏切ってはいないので、“狙った”わけでもなさそうです…」
男B「演劇早慶戦でお尻を出せなかった分、色んな意味で弾けた公演だったね」
男A「劇団の公約は、“一年以内に王子小劇場で舞台ができなかったら解散!”だったとか。見事、公約、果たしましたね」
男B「俺はむしろ、青山円形劇場でやってもらいたかったな」
男A「360度、観客がいたら、そもそも あんかけフラミンゴの公演が成立しませんから!」
男B「真後ろの客席に座る蜷川幸雄先生も叫ぶことでしょう“あんかけフラミンゴ!”“あんかけフラミンゴ!”」
男A「ところで、舞台の内容はどうだったんですか?」
男B「なんだろうね。何も言えないけど、作・演出は、“男と女なるもの”へ賭けている感じがした」
男A「どういうことですか?」
男B「だってさ、現実には ああいう弱い女、尽くす女なんて基本的に存在しないんだぜ。正確には、それを必死に表現できる女はね」
男A「なるほど。舞台といえども、メッセージとして強く放てる女性は案外、珍しいのかもしれません」
男B「気になった奴は、“新しいお父さん”。怪しいビジネスの会社社長だけど、本人も奇妙な雰囲気だった…」
男A「ああ。お笑い芸人の“私”についても、考えさせられるものがありました。劇団の母体となった、創造工房には芸人が多数、在籍しているじゃないですか?そういう、横の繋がりが、役者にリアリティを与えたのだと勝手に解釈しましたね」
男B「“最近、何してる?”“さっき楽屋にいた”“そういうことじゃなくて!”」
男A「『THE・MANZAI』とはいかないまでも、普通に笑えましたよ」
男B「さすがに3回目からはウンザリしたけどな」
男A「コンビや、元相方が苦境に陥るなか、壊れたラジオのように繰り返される漫才のネタが、逆にそれを象徴していたのでは?」
男B「どうかな…。何が面白いかって、尻を丸出しにすることでしょう」
男A「悲しい場面でもありましたけどね」
男B「沖縄旅行帰りの尻丸出しは、余計 笑えるぜ」
男A「あっ、そこの部分だけ白いから!」
男B「むしろ全身が“真っ黒くろすけ”でよ。南国でどんな生活を送ってたんだ!という話だろ」