壺を割った男 公演情報 舞台芸術集団 地下空港「壺を割った男」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    とても良く練れた脚本
    チラシ、パンフレットがないので、役名不明ですみません。主人公が面接の場面から突き続けるウソが最後に本当になっていくのが見事でした。ただ、少し過剰な部分もあるように感じました。

    ネタバレBOX

    カオリの今カレの壷への思いや主人公とカオリの愛は本物であって欲しいと思いますが、深読みしてしまいます。また、ウソを全面に出し過ぎると、所詮はお芝居であることを意識せざるを得ず、舞台の世界から距離を感じてしまう側面もあると思います。さじ加減が難しいとは思いますし、何とかバランスを取ったように思いますが、もう少しウソと本当のメリハリがあっても良いような気がしました。

    あと、役者さんが自然な発声で話すタイプが多いと思いましたので、大事な台詞と聞き取れなくても良い台詞の区別があると助かります。魔法の呪文が名言?だった所は面白かったです。政治家や有名人の言葉もウソばかりという意味もあるように思いますが、過去の時代のものは観客の目線で評価が別れると思います。ウソを前面に出すならば、近年の政治、社会で話題となった言葉の方が、諷刺にもなって良かったと思います。とは言うものの、言葉
    選びが難しいと思います。

    開場中のウソの演出は面白い反面、必要性に疑問がありました。嘘が小ネタすぎて反応に困った所もあります。客席案内も、後から嘘だと気付きましたが、最初は単純に間違えだと思い、スタッフさんがしっかりしていない印象を持ってしまいました。

    前説は面白かったです。劇中は、主人公の背汗が凄くて気になりました。役として汗をかく場面でなくても目立ったので、ジャケットの色を変えるか、何か工夫をしてほしかったです。魔法の場面の照明効果は良かったのですが、奥行きがあるとズレてしまうので焦点をぼかした方が良いように思いました。研究室のドア、ロッカー、窓、棚など、それぞれが良く活かされていたと思います。魔物?の表現も良かったです。

    役者さんは実力派揃いだと思います。ただ、台詞が自然な発声で、芝居に現実味がある反面、聞き取れないことが度々ありました。研究室助教授、今カレが特に目立ちました。演技力はあるので、残念でした。魔女は、魔法の呪文があまり聞き取れませんでした。芝居がかっても変ではないので、ゆっくりめに言ってほしかったです。

    公演回数の割に台詞トチりがあったように思いますし、テンポが悪い場面が少しあると思いました。演技は上手なので、台詞回しが良くなると良いと思います。生演奏はとても良かったです。動きとタイミングが良く合いましたし、豪勢な感じがしました。携帯の着信が面白かったです。

    楽しい舞台でした。特に脚本が優れていたと思います。主人公の素性や荒唐無稽なウソが真実になる場面が素晴らしかったです。カオリが主人公に感じる魅力は分かりませんが、バランスの取れたカップルだと思います。

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    2013/02/26 17:04

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