ドッグヴィル 公演情報 東葛スポーツ「ドッグヴィル」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    踏み出しつつ乖離させない
    前回公演があまりにも面白かったので、
    今回は、ちょっと気合いを入れて、
    観劇前の通勤中、ニコ動で元ネタの映画を鑑賞。

    で、舞台を観て、
    映画からのニュアンスとの取り込み方や
    重ね方、さらにはそこからの踏み出し方のセンスに
    舌を巻きました。

    ほんと、おもしろかったです。

    ネタバレBOX

    会場に入って、床の図形をみてにんまりw。

    で、舞台が始まって物語に導かれるまでのラップが、
    すでにガッツリと面白く、
    本編に入ると、
    舞台上の表現と
    映画の世界とラップで紡がれるシーンの
    つながりのバリエーションの豊かさにさらに取り込まれていく。
    映画のシーンにしっかりと重ねられる部分も多くあるのですが、
    ニュアンスがラップで語られることによって
    置き換わったり、裏を取られたり、
    さらにはそこから踏み出して、
    広がったりするのがガッツリと面白い。

    結構律儀に原典のニュアンスを描き込む力と、
    意訳の如く別の表現を引っ張り込んでくる部分と、
    シーンを踏み台にして、
    とんでもない方に舞台を運ぶセンスが
    絡み合って、
    観る側にぐぐっと効いてくる。

    役者たちも上手いのですよ。
    実力派といわれ実績もしっかりの役者さんたちなのですが、
    守らずにしっかりと攻めてる感じがあって、
    ラップの態が崩れないだけでなく、
    個々に異なる色や切れがのっかっているし、
    観る側を引き入れるテンションを担保しつつ
    映画の世界に足を置き、
    でもそこに閉じ込められない演技の手練があって。

    原作の映画とテイストは違う・・・、
    というか素敵に大きくはみ出しているのだけれど、
    でも、要の部分の処理のセンスが
    舞台を観る側が感じる映画のコアから乖離させない。
    で、ニュアンスを手放していないから、
    可愛い子犬でシーンを置き換えたり、
    鎖の先のボールのお題を語ったり、
    フレッドアステアのダンスと屋外への展開というような
    大小の荒技・小技が
    ことごとく観る側を巻き込み、
    作品の広がりへと昇華し、
    映画で語られるものと舞台にあるものが
    立体感となってやってくる。

    こういう面白さって、
    作る側は自らの感性を全開にしつつ、
    遊び心と緻密さを抱き合わせて
    つくっていることの果実なのだろうし、
    観る側にとっては
    なにか理屈では語れないような、
    センスにはまり込んでいくような部分があって。

    ナカゴーの主宰さんがご出演で、
    出番は多くないのですが、
    何とも言えない良い味をだしていたなぁ。
    こういうキャスティングも旨いなぁと思う。

    前回公演とは異なった印象の作品でしたが、
    映画の流れと共に歩みつつ、
    でも、映画の世界に留まらない
    厚みを強く感じたことでした。








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    2013/02/11 23:00

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