IN HER TWENTIES 2013 公演情報 TOKYO PLAYERS COLLECTION「IN HER TWENTIES 2013」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    風景
    男性的・・・というよりは上野氏の視点なのかな、とも思う。

    ネタバレBOX

    例えば、アフタートークで言われた
    「女性は過去を更新するが、男性は過去にこだわる」というようなこと。

    自分の視点からすると、これは全く逆のようにも見える。

    人生も性格も、人それぞれなので、何が浅いとも、幻想とも、言い切れないように思う。

    結末について言うなら、たぶんに上野氏の願望が反映されているのではないかという話が、やっぱりアフタートークにあったが、それは自分も感じた。

    ただ、自分との見たい物語と言うのは、たぶん上野氏の願望とは正反対のようにも思う。

    物語のなかで、20代の後半、女性が過去に付き合った男性のことを引きずって無理しているように見える場面があったが、
    これは、上野氏の願望とも言えるのかもしれないとも思ったが、
    自分が観たいと思う場面はまったく逆だ。

    どちらかというと、男性のことなど完全に忘れて(笑
    燃えるように毎日を過ごす女性の姿の方が、観ていて自分はスカッとする。

    同じ男でも、感覚と言うのはだいぶ違うと思う。

    ・・じゃあ、男のことでクヨクヨする人生が駄目なのかというと、そんなことはないと思う。

    自分は初演で観ていたので、話の手触りはおおよそ分かっていたので、
    今回は落ち着いて自分を主人公の母親、
    或いは飼い犬の視点で、物語を見つめてみた。

    母親は離婚をして、たぶん主人公よりはずっと大人で、
    遠くに離れたり、時折すぐ近くから、
    自分の娘のことをどんなふうに見つめていたんだろうか?

    飼い犬のラッキーは、
    自分が子供の頃から一緒に育ち、
    自分はもう老いさらばえて(まぁ犬だし何もできないし話せないし、人間の男はボンクラばっかだし(苦笑
    次また生きて会えるか分からない目の前の主人公の女の子の元気のない様子を
    どんな眼でみていたんだろうか?
    (母親が離婚した主人公にとっての父親はラッキーだったのかな

    自分が女性の心理について分かるのか、と言われると・・
    まぁ、ちびっ子のころ遠くの公園の砂場まで出張って大きなトンネルを掘って
    帰ってきていた(苦笑
    ころから全然変わっていないので(苦笑
    多分ラッキーの方が相当な感性をもって
    主人公を包めることは明らかなのだが(自分は日本語が使えるくらいしか取り柄が無い(苦笑
    まぁ、それでも女性の複雑性を察することができない自分を浅いとも思わない(笑

    自分は、ただ女性を
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    正確に言うなら、
    10人の女性が「集団としての女性」として演じる「ただ一人の女性」を、
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    風景のように観測しながら、
    「・・・そんな人生もあるのかもしれないな」
    とだけ思う。

    当事者の女性や、その親友にしか分からない、微妙な機微があったとしても
    自分はラッキーより外から、
    彼女の10年を、風のように感じながら、
    余白の分だけ気ままに夢想するだけ(笑

    ・・・その距離感が女性の観客には少し不満に思えたりもするのかもしれないが、
    男性の演出家があえてそこまで細かく描く必要もないのかな、とも
    男性の観客としては思ったりする。

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    2013/02/09 00:22

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