サロメvsヨカナーン【CoRichグランプリ受賞後第一作!】 公演情報 FUKAIPRODUCE羽衣「サロメvsヨカナーン【CoRichグランプリ受賞後第一作!】」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    アングラ妙ージカル
    ネタばれ

    ネタバレBOX

    FUKAIPRODUCE羽衣の【サロメVSヨカナーン】を観劇。

    オリジナルミュージカルをする劇団である。それも妙ージカルと自ら言いきっている程、変わったミュージカルである。
    ミュージカルにありがちな愛と希望の物語、美しい踊り、陶酔するのような歌声、美男美女などの定番な物が全く出てこない?俳優が演じているから出来ない?ミュージカルである。サロメとヨカナーンという名を借りて、男女7人カップルの切なく、悲しい物語である。それを一晩の愛の出来事として交互に描き分けていき、中年オヤジと少女、歌手とヒモ、不倫しているカップル、倦怠期の夫婦などなどだ。その男女の仲睦ましい瞬間を、音痴な歌声、奇妙な振付、足がまともに上がってない踊り、卑猥な愛の言葉などで、執拗なまでに観客に迫ってくる。それも始まって直ぐに打ちのめしてくれる。前作もそうであったが、下手な踊りや音痴な歌声だからこそ、何とも言えない悲しさと切なさが観る者を虜にしてしまう。それはまさしくアングラ的郷愁なのである。それに共感出来る観客はいとも簡単にこの世界に没入出来るのである。
    ただ今作に関しては問題点があったのである。
    それは後半の構成部分に違和感を感じたのである。明らかにこれで終わりだろう?と思えるミュージカルシーンの後にまた物語が始まってしまうのである。ミュージカルの展開の王道である、歌、踊りの派手なシーンで締めてこそ、最後にブラボー!と行きたくなるのだが、そこに行かないが為に、観客全員が取り残されてしまったのである。全く何を狙っているのかが分からず、観客はキョトン?としてしまったのだ。狙いなのかも全く分からないまま消化不良になってしまったのは残念でならない。
    ただそれを置いといても、今作はかなりお勧めである。

    多分?事故だと思われるのだが、タクシーの運転手役の人が舞台から突然落ちてしまったのだが、その後を洒落たアドリブで難を逃れた上手さと言ったら堪りませんでした。


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    2013/02/07 18:40

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