休んでいる暇もない 公演情報 パセリス「休んでいる暇もない」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    シュール?
    短編3本立てでした。それぞれ、設定に工夫があり、演技が現実的でリアル感がありました。

    ネタバレBOX

    1本目の「就職活動」は、就活生を女性、会社を男性2名が演じ、内々定をプロポーズリング、内定を結婚に例えていて、男と女の駆け引きが、ピッタリ当てはまっているのを楽しむ内容だした。

    「私の心を弄ばないでください」「弊社はキープなんですか」「将来をともにしたい」「定年が2人を分かつまで」「婚約指輪(内定)を思い切り蹴ったぁ!」など、とても上手でした。最後、散々焦らした就活生が、あっさり本命の大手(イケメン設定)に行ったのがちょっぴり世知辛いですね。


    2本目「紆余曲折」は女の神様と営業の2人芝居。営業が、神様をアイドルユニット「KMS 48(カミサマ48)」へひたすら勧誘します。妹ユニットで「TNS 48(テンシ48)」があるとか、センターは「神セブン」で七福神の芸名をつけるとかAKBとの適合性が面白み部分みたいです。

    神様は最初クールでずっと正論を返していたのですが、営業はしつこく押してきます。私だったらイライラしそうなのに、そこはさすが神様です。最終的に、「神様かわいいですもん」発言で、嬉しくなってしまい加盟し、やってみて乗り気になったところで、すぐ「卒業」を言い渡されションボリ。神様役の、この辺の哀れさが上手かったと思います。すぐに「切り換えて明日から働こ!」と言うのが、公演タイトルが一番思い出された台詞です。


    3本目「二者択一」は、小さな島の女王(仕事一筋で生きてきて、国を作り、今、恋をしたいと気付いた)の、小さな恋の話。
    国の王という立場とかを除けば、普通に、働くOLに当てはまる内容でした。面白みポイントは、日本を「ニッポソ国」アメリカを「アメソカ」というところと、女王の強肩部分で合ってるでしょうか。


    全体的に惜しかったのが、笑い時が分からなくて、演技がリアルに淡々と進むのに合わせて、観客もクールに黙って見つめていなければならなかったところです。設定の説明に終始してしまうと、長く感じてきます。
    設定の妙さや整合性でくすりと笑わせるなら、もっと盛りだくさんに畳み掛けてほしいし、そのままの脚本でいくなら、演技を大げさにして、ツッコミ代わりのリアクションや間を作ったらタイミング分かりやすいのになぁとそこは勿体無く感じました。

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    2013/01/29 01:40

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