「ワーニャおじさん」「かもめ」「三人姉妹」「櫻の園」 公演情報 劇団だるま座「「ワーニャおじさん」「かもめ」「三人姉妹」「櫻の園」」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    チェーホフの謎
    いや、謎なんか本当はないのかもしれない。
    「謎」なんていったら、笑われるかもしれない。
    でも、ぼくにはやっぱりわからない。

    戯曲『櫻の園』を読んで、その面白みがどこにあるのか。

    だるま座の『櫻の園』を観れば、その面白さを教えてくれるのかもしれない。
    そう期待して観に行きました。

    そして細部について、いろいろと理解したところがありました。
    でも、大きな部分で残った疑問もありました。


    現代の日本で、チェーホフの戯曲を(ほぼ)そのまま上演する意味ってなんだろう。
    遠い時代のロシアの没落貴族の話は、なんだかやっぱりピンと来なかった、というのが正直なところ。

    いや、でも、戯曲と上演は別物です。
    上演自体は、独特の雰囲気があり、役者さんの演技も大変面白かったし、勉強にもなりました。
    ありがとうございました。

    ネタバレBOX

    たとえば、エピホードフが花束を持って出てきて、落としてしまう場面。
    すぐに拾って、ドュニャーシャに事務的な台詞を言って渡す。

    なんだろこれって思ってたけれども、上演で再現されて理解できた。

    エピホードフは花束をドュニャーシャにささげたかった。
    しかし、ロパーヒンがいたので、渡すことができず、ショックで落とし、誤魔化すために事務的な台詞を口にする。
    だるま座の上演では、さらにわかりやすく、エピホードフが間違ってロパーヒンに花束をささげようとしてしまうことになっている。眼を開けて、間違いに気づいたエピホードフが花束を落とす。
    そういうことだったんですね。

    このように、上演されることでわかったことがたくさんあったように思います。



    残念だなあと思ったのは、シャルロッタの手品の場面。
    原作では、アーニャ、ワーリャが布の後ろから登場する手品が見られます。
    どうなるのかなと期待したんですが、だるま座上演では、その手品はありませんでした。
    いや、ごめんなさい。細かいことですが。



    それからなかなか大きな謎。
    ロパーヒンは、ワーリャにどうしてプロボーズができないのか。
    だるま座上演では、プロボーズしたいんだけど、女性相手には臆病で、なかなか言い出せない、という感じでした。
    商売やビジネスには長けているけれども、恋愛に関しては、まったくだめ、という理解でいいのかしら。



    最大の謎は、競売で櫻の園を競り落としたロパーヒンとラネーフスカヤの関係。
    ぼくがぼんやりしていたせいか、その答えは、曖昧なままでした。


    いや、そんな細かいことは考えなくても。
    だるま座の上演はほんとに心温まる楽しいものだったんですけどね。





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    2012/12/28 10:55

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  • 御来場ありがとうございます。

    楽しんでいただけたようで、良かったです。

    しかし、謎が沢山残ったようですね♪

    これは、この時代の男性と女性の関係や政治状態などを学ばれると分かることもあるかもしれません。

    私はロパーヒンが大好きです。
    女性にプロポーズができない臆病さと実直さ、そしてお金に関しての嗅覚。
    今の男性とは違う感覚かもしれないなぁと思いました。

    台本より、上演したほうがわかりやすいこと沢山ありますよね。

    今後もだるま座は皆様に喜んでいただけるお芝居を作っていきたいと思っております。
    今後も何卒よろしくお願い致します。

    2012/12/28 14:02

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