祝祭音楽劇「トゥーランドット」 公演情報 TBS「祝祭音楽劇「トゥーランドット」」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    豪華絢爛、華々しい祝祭・・・とはいかず
    張り切って行って参りました、赤坂アクトシアター、こけら落とし初日。
    中村勘三郎を始めとした歌舞伎役者の皆様や唐沢寿明夫妻、、
    TBSレギュラー番組の司会者や、
    アナウンサーら、テレビで見たことあるタレントさんがいっぱいで、
    とっても客席はオーラに満ちてました。
    こういうイベントな雰囲気って、気持ちを高揚させますね。

    新赤坂アクトシアターは、昔のアクトシアターのような、
    プレハブというかトタン小屋ほどではないにしても、
    重厚感というか素材感は薄く、やっぱり「仮設」って感じがしました。
    機能面を重視しているのか、軽くても良い素材が増えてきているのかは、
    わかりませんが、
    いわゆる「劇場」って雰囲気がない。
    最近の四季の劇場にしても、映画館でいうシネコンにしても、
    あぁいう量産型な小屋が増えていって、
    帝劇とか日生のような情緒ある劇場は、もう出来ないのかもしれませんね。
    劇場の雰囲気が、芝居を更に味付けしてくれると思っている身としては
    寂しい限り。

    内容ですが、パっと見は豪華絢爛な感じがするのですが、
    どうも奥に広がらないというか、迫力が薄く、
    オープニングにふさわしい、華々しい祝祭を試みようとしているが、
    今ひとつ空回りしているような・・・。伝わってこないんだよなぁ。
    僕は2階席後方だったから、そうなのかもしれない。
    1階席は劇場中を右往左往した芝居が多かったようなので
    1階席の人は満足度が高いのかも。

    カーテンコールも、あっさりしたもので、
    出演者の挨拶、演出家や製作者の登場、そして役者陣の涙もなく、
    淡々としていた。
    出たがり亜門さえ、挨拶しないって、
    あんまりチームワーク良くないのかなぁ。

    詳細はネタバレに書くとし、
    見所は、個性の強い役者陣の中、ピカピカ光っていた
    早乙女太一。
    初めて見ましたが、男の目から見ても「綺麗な子だなぁ」と思うほど
    色気がある。舞台から遠い席からでも、なまなましさを感じました。
    あと、目立っていたのは、安部なっち。
    頑張って歌ってました。
    主役やスターの座にこだわらず、高橋由美子の席を狙っていけば、
    なっちは大成すると思う。

    ただ、アーメイはダメ。
    これでフェイオンの代役なんて・・・代役は代役ですね。
    カリスマ性もなきゃ歌だって大したことない。
    そもそも美貌がない。垢抜けない演歌歌手みたい。
    母国語が日本語じゃない人、マルシアとか桂ウンスクの
    初舞台の時、
    いづれも、その迫力に腰がひっくり返るほどの衝撃があったんですが、
    アーメイって台詞は棒読みだし、歌も歌詞をなぞるのが
    精一杯って感じで、全く心が入っていません。
    フェイウォンが下りた時点で、適役がいなかったら、方向転換すればいいのに。日本人キャストで十分問題ないと思う。
    アジアの観光客を呼ぶためにキャスティングしたのかなぁ。

    舞台装置は派手だし、出演者数も多く、賑々しく
    退屈はしません。
    いろんな芝居のいいところ、はやりものを取り入れ
    「ごった煮」にした感じ。

    チケット¥13500は高いけど、まぁご祝儀も入れたら、
    こんなもんかなぁ。でも劇場がちゃっちいから、やっぱ高いなぁ。
    でも少なくとも「燻し銀河」の100万倍以上は、楽しめると思います。

    いつものミュージカルの観客とは違い、
    スーツ姿の男性が、とっても多かったのが新鮮でした。
    たまに劇場へ足を運ぶ人には、夢のような時間だったろうなぁ。

    ネタバレBOX

    セットが、逆ピラミッドで、3面の大階段(20段以上)に囲まれていて、
    「オー」っと思います。
    オープニングで、その階段から人が転げ落ちるんです。
    「お~、ヤスの階段落ちか!!!」って期待したら
    5段位で、止まっちゃいました。
    一番下まで、転げ落ちて、
    「獅童さん、かっこいい~」って、やってくれたら面白かったなぁ。

    この大階段が、よく動く。前へ後ろへ右へ左へ、
    分かれたり合体したり。
    これは一見の価値あり。
    あと照明が綺麗。全体に美術が素晴らしい。

    中身はスーパー歌舞伎のミュージカル版です、構造は一緒。
    中国雑技団風の役者が、飛んだり跳ねたり。
    話は、お決まりの筋書きで、型にはまった、驚きのない構成。
    非常にわかりやすい。

    今ひとつ、作品に豪華絢爛さがないのは、
    殆ど衣装替えがないんですよ。
    みんな同じ衣装。
    ブスのアーメイが少し着替えるけど、美しくないから目立たない。
    「キル」と似た様な衣装ですよ。
    妻夫木君がデザインした衣装かと思ったら、ワダエミだった。

    獅童の立ち回りがあって、最後死ぬんだけど、
    これは「浪人街」のときのほうが100倍、迫力があった。
    疲れるから熱演しないのかなぁ。

    岸谷五郎は、思ったほど暑苦しくなく薄口、というか存在感が薄い。
    彼も小劇場出身なだけあって、1500席近い大きな劇場向けの
    芝居が出来ないのかもしれない。
    でも、歌のお勉強をして、これからの商業演劇を背負って
    もらいたい一人です。

    拾い物は、北村有起哉、狂言回し(らしい)ですが、
    以外と歌も上手く、身のこなしも軽い。
    エリザベートでルキーニが出来そう。
    ただ、役どころが最後までわからず、残念。
    謎がありそうで裏がありそうな感じを出しておきながら、結局
    何もわからない。

    しかし、なっちは目立っていた。彼女が主役かと思えるような
    構成です。出番も歌もアーメイより全然多い。

    久石譲の音楽は、凝りすぎて、耳馴染みがしにくい。
    やっぱり彼の音楽は映像に合いやすいんであって、
    ミュージカルとか舞台向きではない。

    名古屋、御園座が大楽。
    格調高い御園座で見たら、また雰囲気が違うかな。
    その頃は、アーメイもお歌が上手になっているかなぁ。

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    2008/03/28 14:00

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  • あ、そうだった。ケリー・チャン竹野内豊と競演していたケリーチャン、インタナル・アフェアの
    ケリーチャン。彼女は綺麗ですよね。

    2008/03/29 00:33

    私も初日に張り切って行ってきました(笑)。
    アーメイはフェイ・オンじゃなくてケリー・チャンの代役ですよね。

    2008/03/28 15:03

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