満足度★★★
そんな状況でもカレーはうまい。
「地球上の人類の生き残り7人の物語」と聞いて、えらい大きく出たなぁという思いと、その7人が日本人で同じ舞台で話を展開させるというシチュエーションに、観る前に大いに不安を覚えて、今回はパスしようかとすら思ったのですが…。
実際に観ましたら、結構面白かった。
このテーマのあまりにも大きいことと、登場人物たちのあまりにも普通で小さい日常の対比が可笑しくて、こんな状況なのにやってることはしょうもない、という点がかえってリアルかも?
(本当ならこんな気楽にしていられないでしょうけど。)
永井くんが登場するまでは、これまでの延長で適当にやっていて、なんとなくうまくいっていたのが実に日本的で納得。
急に、地球再編、リーダーを明確にしようとしたり、子孫のことを考えたりしだすと、かえってまとまらなくなってくる。
日本的あいまいさの長所を見直してしまう。
子孫を残すためのやり取りなんかは、思わず「復活の日」を思い出してしまったり。
大仰に構えずに、笑いながら、少し考えてしまったりするくらいがこの作品や、一連の西村さんのDoris&Orega公演の特長ですね。
少し照れながら「どこかやさしい」感じが、西村さんそのままです。