満足度★★★★
今やる作品
あの震災を忘れないためのアプローチ。シンプルな装置と演出は、全国どこにでも持っていける工夫でしょうか、見るものは登場人物しかないので自然と注視して、また舞台空間に何もないその寂しさと被災地を重ねたりして想像力膨らみます。大きな被災をしていない人の体感した、したであろう3・11。不謹慎と切実さの間で揺れる物語に非常に共感しました。一方でわずか一年で何だか過去の話となって遠くなってしまったような感覚があり、一方で確実に震災以前と以後で変わった意識があり。折りしも東京公演の千秋楽日は、脱原発の国会包囲集会も行われていて。2012年に上演されるべき作品だなと思いました。