満足度★★★★
ただただ圧倒されました
公演時間の長さは全然気にならない。テンポよく話が進んでいくし、場面展開・過去回想でのダンス・殺陣のシーンが要石としてうまく作用してます。
歴史に明るくないので話の流れで出てくる武将の名前とかは正直よく分からなかったけど、あんまり問題ないかも。歴史好きな人は反応しちゃうだろうし、知らなくても展開に障りはないっす。
そして史実を元にしているのに大胆なアレンジ!それでもブレない!!
ボクラ団義の役者さんはやっぱ上手い。
沖野晃司さんの織田信長は今までの沢山の方が演じてきた織田信長の中でもちょっと異色なんではないだろうか。
信長をメインに据えると、大概は冷徹な中にもどこかに人間らしい感情を持たせると思う。
それが一切ない。
どちらかといえば、織田信長をラスボスに据えたゲームとかで、諸悪の根源として主人公が討伐しちゃうようなそんな信長。
優しさがないどころか、その目に宿る狂気や、容赦ない制裁などは魔王と恐れられた信長そのもの。
それでも目が離せない。そんな魅力。
信長を取り巻くキャラクター
同じくボクラ団義の竹石悟朗さん
客演の塩崎こうせいさん
客演・徳川家康の佐藤修幸さん
…実力派の役者さんが組むとホントに圧倒される。引き込まれる。
塩崎さんと沖野さんは10月のムサ×コジ ハイパーを彷彿とさせる殺陣の素晴らしさ、そして終盤での「まさかの展開」での息のあった演技…いや、背中を預けた盟友のような二人に、言葉では書き表せないほどに心を揺さぶられました。(これが敵なのか味方なのか、あるのかないのかは是非ご自身で確かめて頂きたい)
佐藤さんの家康と沖野さんの信長は、家康の心情に共感すればするほど信長の非道が伝わってくる。
怒り、哀しみ、憤り…佐藤さんの演技から伝わってくるそんな感情を受け取ることで、家康の人としての葛藤、信長の人らしからぬ狂気を実感できるのだと思います。
評価としては千秋楽までの進化を期待して4。
見応えある舞台なのは間違いないのでオススメなのは確かです!
ただ、思いのほか噛んでしまう人が多くて、そこだけが残念。
約3時間の公演時間にさらに膨大な台詞量。やっぱり集中力の限界があるのかなぁと思う反面、脚本の久保田さんが信頼して組んだキャストさんなんで、きっと大丈夫でしょう。
殺陣は沖野さん・塩崎さんの手があまりに見事すぎるので、他の方の手が物足りないのです。…ものすごい贅沢なコト言ってるんですよ(笑)
全体的に観たら、私はとても楽しめたし、行けるものならもっと行きたいです。