あの記憶の記録感想は言葉にし難い。ここで語られていることは参考文献とした記録を元に、作家が編み直した記憶だからである。肉声を伴って記録を再現することに意義はあるが、いかにその記録を、物語としての記憶に再構成するかに作家の度量が表れ出てくる。記録は(改竄されていない限りにおいて)事実であり、記憶は虚妄だ。現今の作家が歴史を取り扱うには、記録を元にして物語=虚妄の記憶を作り、その中に何かしらの真実を見つけ出すための努力が必要とされる。
ネタバレBOX
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2012/11/07 01:17
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2012/12/11 17:59
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一人の平凡な男の平凡な結論が、どのようにして生まれたのか。
その過程というか、思考を感じていただければと思い、演出いたしました。