満足度★★★
真綿でくるんだナイフ一言で表現すれば「真綿でくるんだナイフ」。真綿はタテ軸となる離婚の危機に瀕した夫婦の物語、ナイフはヨコ軸の「ライトダウン計画」。なんだかんだありながら結局元の鞘に納まる根津夫妻に「夫婦のあり方」のようなものを感じさせつつ、ラスト前の夫の台詞は露骨なまでに「オトコの身勝手な言い分」だし、エピローグで所詮男と女なんてスレ違いっ放しなのさ、的なところを見せて終わるあたり、奥が深い。一方、ライトダウンの理由としてマコトの心の闇が語られるあたりは私刑の陰惨さのようなものが伝わり鋭いナイフを突き付けられたようにヒヤリとする。
0
2008/03/08 01:32
このページのQRコードです。
拡大