ナイゲン【本ページは2012年版です。ご注意下さい】 公演情報 Aga-risk Entertainment「ナイゲン【本ページは2012年版です。ご注意下さい】」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    予定に入れてよかった☆
    各クラスの代表者と文化祭実行委員で会議を開き、文化祭の各クラス企画の内容を審査するとともに。
    自分たちの企画を捨てて、学校から急遽言い渡された企画に変更しなくてはいけないクラスを1クラスだけ、多数決で決めるという内容。

    ネタバレBOX

    事前に当日パンフレットとともに椅子に置かれた資料に目を通すことはできなかったのですが。
    その資料を見ながら観劇するスタイルのようだったので、わたしも遠慮なく目を通す。
    この資料がめっちゃ事細かに作りこんであって、おもしろい!
    各クラスの出し物がどういうものなのかについての企画書なのですが・・・。
    ほんとにこのまんま文化祭の催しで使えるクオリティです。
    むしろ、この企画書を元にほんとに文化祭イベントやるのもおもしろそう。
    そして各クラスは出し物にちなんだ個性的な団体名をそれぞれもっていて、会議中は各クラス代表者をその団体名で呼ぶシテムで。
    団体名が愉快なものばかりなので、呼ばれる度に笑いのツボをくすぐられて困りました。

    各クラスみんな学校から言い渡された企画をやりたくないがために、他のクラスを蹴落とそうと必死。
    その攻防舌戦のやりとりが、笑いどころ満載でおもしろくっておもしろくって。
    話し合いが進むにつれ、各登場人物の人間関係、恋愛事情があからさまになっていって、それにより地味な事件も勃発していったり。

    ひたすら笑えたその舌戦なのですが・・・観ていて心の片隅で思ったのは。
    こういう風に忌憚なく意見をぶつけ合うことができる環境って、素敵やな~って。
    それはもう醜い争いだったりもするのですが・・・おとなげなくても醜くても清々しかったです。
    なんか陰にこもっているというか、裏では陰口全開で表だけ良い顔して、怪我しないようにお上手においしい思いだけ味わって、立場保とうとしている人間が一般的には多い世の中じゃないですか。
    でもね『ナイゲン』ではそれはもう言いたい放題に本音ぶつけ合って、全力で議論戦わせてて、気持ちがよかったです。

    話し合いが進み、最終的にまとまりそうだったところを、ひとりの反対意見によりぶち壊しに。
    わたしは思った、それ今言うことか?と・・・会議の始まりの一番冒頭で言うべきことやろ?と。
    始めの始めに言わないなら、いっそもう言うなよ、しかもそのタイミングでと、いらっとしました。
    彼の言い分は、学校から一方的に押し付けられたことに従うのは間違ってるということでしたが。
    そういう風にしか捉えることができない時点で、きみが間違ってるんだよ。
    わたしが言いたいこと、この場にいたらわたしもそういう方向にもっていきたかったことは、実際に目の前で展開されて、おかげでめっちゃすっきりしました。
    そうなんだよ、何事も発想の転換。
    なんでも拒否、拒否、拒否、はただの駄々っ子。
    理想掲げて自分は正しいと思い込み、周りに押し付け周りの声に耳を傾けない、周りの者のことを考えないのは、ただのナルシスト。
    マイナスなことをマイナスのまませず、どれだけプラスに転換してゆくか、それで人の一生の中の幸せの量は大きく変わることでしょう。

    単純な笑えるおもしろさ、それだけではなく。
    学校の文化祭の話し合いというミニマムな世界から、心理戦、人間関係のありかたにまで思考が広がる『ナイゲン』=「内容限定会議」、見応えのあるおもしろいお芝居で大満足でした。

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    2012/10/04 08:19

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