エンカウントLOVE! 公演情報 ともにょ企画「エンカウントLOVE!」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    壮絶な机上の空論
    壮絶な机上の空論。

    誰とも話し合わない全力自慰芝居。

    今まで色んな自分世界に逃げ込む芝居を観たが、ここまで気持ち悪いのは久々。

    突き抜けた気持ち悪さ。




    僕が観た回はアフタートークがMay金さんだったが、壮絶なアフタートーク潰しだった!

    いい!

    ネタバレBOX

    などと、その観劇時には書き綴っている。
    その感覚から

    およそ1ヵ月後に思い起こして書き綴る。(H24.8.9)




    主人公である横山さんは、他の人間とひとつも関わることなく物語を終えている。

    それはもう、

    その事実だけがそこはかとない世紀末で、閉鎖的なものを強烈に感じるのだ。

    開かない扉、行き止まり、滞留。

    そうした退廃的な事象が安穏と横たわっているという、怠惰な日常。







    ともにょ企画は、この作品で一体何を表現したかったのか?




    ともにょ企画 としては僕は第2回公演からずっと観させて頂いている。

    作、演出の鈴木さんの描く世界は基本、内側に引き篭もる性質の人物を外界と触れさせて嘆く…といった作品を綴っておられる。

    誤解を恐れずに言えば、

    中枢神経の変性を引き起こすアルツハ●マー病疾患者の症状に似た人物像をモチーフにされる事が多い。


    いや、そう向かざるを得ない世間と主人公との認知障害による格差に重きを置いておられる。だから生々しく、痛々しく、そして辛い。





    特に物語の進行性に救いがないと更に辛い。




    そして今作品に関して言えば、

    この作品には「救い」がないが、観劇後 思考は白くなる。

    そのさいはてに辿り着くも、何もない世界だからだ。




    世界の果てに残る「白」。







    つまり「空白」であり、「無」である。




    あれだけの大人数で演じられ、2001年宇宙の旅のファーストシーンをそっくりそのまま演じたような作品の終着駅が「無」。

    何とも堕胎された乳児のようなイメージを抱くのは僕だけであろうか?

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    2012/09/24 13:52

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