正義の人びと ~神の裁きと訣別するための残酷劇~ 公演情報 オフィス再生「正義の人びと ~神の裁きと訣別するための残酷劇~」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    抽象劇としても思想劇としても素晴らしい内容
    初日に観劇。
    初見の劇団で、この会場も初めて(しかも結構遠い)のところで、
    何が見られるのか?と思いながら向かったが、とても素晴らしい舞台でした。

    ネタバレBOX

    会場内は基本的に、ずっと暗いまま。
    照明の効果が素晴らしい。

    そして、まるで人形劇のように、(操っている人を隠すような)台があって、
    そこには新聞紙が貼り付けてある。
    そんなわけで、大の奥で演じられている限り、
    腰から下は良く見えない。
    もっとも、台の手前にも出てくるし、天井近くにも骨組みがあって、
    役者が一人いる・・・煙草吸ったり、ライターをカチカチ鳴らしたり、
    物を投げてきたり。

    そんなわけで、舞踏などにも通じる前衛的な雰囲気で
    終始満たされていて、各場面場面の台詞が意味不明ということは無いのだが、
    基本的にはロシアの話と、そこに日本の話が混ざっていく手法で、
    あえて筋や台詞を丹念に追わなくとも、
    抽象芸術として雰囲気を感じて行くだけでも十分楽しめる。

    もちろん、社会正義のために人を殺すという不正義を行うについて、
    様々な意見の対立が台詞を通じて観客にも語られる。
    正義とは、生命とは、愛とは、を観る者もしばし考えさせられる。

    そして、最後には、客席まで紙吹雪が圧倒的な量で降り注ぐ。
    これももちろん、観る者に大変なインパクトを与える。
    もっとも、あまりに量が多くて、苦笑する人、くしゃみが出る人も続出。
    (私も取り急ぎ、「客席にはある程度降らした段階で止めても良いのでは」
    などと申し上げたところ、
    「他の方からも同様の御指摘があったので、ここは改めました」
    との御回答をいただいたので、翌日からは少々変わったのでは?)

    まあ初日ということで、その他処刑の場面でも
    若干のアクシデントなどありましたが、
    それでも十分過ぎるほどの満足感を感じた。

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    2012/08/19 09:12

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