国民の生活 公演情報 ミナモザ「国民の生活」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    アフタートーク…
    面白い本でした。くれないは第1話がみごたえありました。アフタートークで瀬戸山さんに三つ、質問をさせていただきましたが、瀬戸山さん、おこたえいただきありがとうございました(笑)。以下、ネタばれボックスにて…

    ネタバレBOX

    四つのお話のオムニバスでした。
    第1話はFXをめぐる作品…瀬戸山さんにした三つの質問は以下のとおり。

    問い『FXの脚本は人物を取材されましたか、それとも文献取材ですか』

    答え『最初文献をみて、あとで専門家に監修してもらいました』

    問い『瀬戸山さんは賭け事をしますか』

    答え『しません』

    問い『賭け事に絶対はあると思いますか』

    答え『ないと思います』

    くれない『ありがとうございました。ちなみに、わたしはあると思います(笑)』

    会場にいた方々のうち、けっこう多くの方々が『こいつ馬鹿じゃなかろうか』と思われたのではないでしょうか(笑)。そういう方々は、博打にはまったことのない健全な方々です…すなわち、その方々は瞬間的に『賭けごとに勝つ絶対』をイメージしたでしょうから。
    博打打ちならこの問いにすぐぴんときたはずです。くれないは『賭け事に絶対はあると思いますか』とは聞きましたが、『賭けごとに勝つ絶対はあると思いますか』とはひとこともきいてません(笑)
    博打には、実はしてはならない鉄則がひとつあります。
    それは、自分より資金力のある相手と闘い続けてはならない…ということです。これはたいていの業界ならビジネスの基本だとも思います。FXをあれほど鮮やかに要点をおさえて描かれたのだから、美咲さん、賭けごともけっこういける口なのかな〜と拝察しましたが、また別の感性を発揮されたようですね。
    博打の負けの意味を知ってる方ならすぐ思いだすでしょう…博打の負けとはなんなのか。博打の負けとは、すなわち、おけらになってはれなくなること…です。
    てら銭なし・いかさまなしの丁半博打は、確率では二分の一だと思っているひとがいるかもしれませんが、じつはまったくちがいます。続けるかぎり、いつか必ず資金力の小さいほうが先にすっからかんのおけらになるときがきます。事実、この作品の本にもそう描いてありますし。資本主義の国でのビジネスは、本質的にはすべて博打。限られたマーケットシェアと顧客の金を奪い合い、勝ったものがいきのこる。銀行が合併を繰り返してでかくなり続けるのも負けないため…リーマンなんとかとかいう巨大ヘッジファンドがこけたのも、相手が自分よりもっとでかいマーケットそのものだったから。てもちの金がつきたところで負け。個人の財布より、競馬ではJRAのほうが資金力ははるかに上。有馬記念に個人で勝負する金はせいぜいたかがしれてますが、相手のJRAはその1レースだけで何百億の売り上げ規模。たしか一時期八百億円以上だったと思います(昨年はネットでみると388億円くらいらしいですが)。ひとが賭けごとにはまるのは、博打で負けた金は博打でとりもどそうとするから。もし数学の方程式であらわせるとしたら、『a>bにおいて、lim x→∞ (b/a)x=0』…賭けごとの絶対とは、「自分より金がある相手と勝負し続ける限り、必ずいつか負ける(おけらになる)」ことであり、究極の話、「勝負しなければ(賭けなければ)負けることはない」…ということです(笑)。陳腐な話ですが、ただそれだけのことでしかありません。うそだとおもったら実際毎週競馬場に通ってみるのも一興です。実は瀬戸山さんに最もしたかった質問は二番目の『瀬戸山さんは賭け事をしますか』でした。くれない、劇団主宰の方々は全員、筋金入りの博打打ちだと思っています(笑)。くれないは観劇人で、演劇人ではありません。はいるかはいらないかわからない水ものの客席を相手に高額なリスクをおって演劇興行を打ち続ける度胸は、くれないにはありません。今回の本は、ロスカット狩りのことなどよく取材されてコンパクトに整理されてたし、面白かったです(笑)。枚方さん役の方が最高でした(三話と四話の外山弥生さんも素敵でしたね)…絶対って、やっぱあるんですよ(笑)。絶対勝てないひと(確実に博打でかもになるひと)って、いるんですよね〜。でないとこういう商売、世の中にうまれてこないじゃないですか…かくいうくれないも、なんどおけらになったことか…。だからいまは博打、やってません(笑)…絶対負けないことって、一番てっとりばやいのは勝負(博打)しないことですから。ここまでたどりつくのにどれだけ授業料はらったと思います?(笑)

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    2012/08/02 23:55

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  • くれない様

    CoRichで読めるとは思えなかった面白いお話でした。
    確かに、劇団主宰の方々は全員、筋金入りの博打打ちですね。
    こういう視点からの観劇レビューもあるんだなぁと妙に感動しました。

    2012/08/03 00:23

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