ルドルフ ザ・ラスト・キス 公演情報 東宝「ルドルフ ザ・ラスト・キス」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    感謝の気持ちでいっぱい
    4回目、そしてマイラスト観劇。

    こんなにも、心を揺さぶられたミュージカルは久しぶりでした。

    たぶん、「モーツアルト!」(中川バージョン)以来でしょうか。

    何度も観ても、どこにも厭きる場面がなく、全ての台詞に深い意味が籠められていて、これ程、完成形の舞台にもなかなかお目に掛かれないと思いました。

    最初は、違和感を感じた、坂元ターフェも、どんどん演技が深くなって、進化していました。

    竜真知子さんが、ミュージカルの翻訳に携わられるようになって、もう10年くらいになるのでしょうか?

    当初は、歌詞が曲に馴染まなかったり、歌いにくそうだったり、聞き取れない部分が多かったりして、やはり、岩谷さんの穴を埋められる訳詞家はいないなあと感じていたのですが、今回の「ルドルフ」の竜さんの訳詞は、素晴らしいと思いました。それもあって、このミュージカルが、より心に沁みるのだと思います。

    ネタバレBOX

    明日で楽だからか、キャストの皆さんのパワーが炸裂していました。

    それが、ちょっとオーバーに感じる部分もあり、ステージの出来栄えとしては、先日ぐらいの匙加減が塩梅いいように感じました。

    初見の日は、村井さんのマイクの調子が悪く、雑音が気になったせいで、幕開きすぐの、皇帝と皇太子父子の確執場面が堪能できずにいましたが、その後の観劇では、まずこの場面で、既に涙腺が緩みました。

    ルドルフが、「何故ですか?聞こうとしない」と語るように歌い出すシーンは、珠玉の宝石のようなきらめきを感じます。父親と口論して、思わず、皇帝が座っていた椅子に腰を下ろし、はっと我に返る表情に、胸が切なくなります。
    いづれ、座る筈だったこの椅子に、もうルドルフが二度と座ることはないと観客は既に知っているから…。

    こういう、細かい演出が、心憎いまでに上手なルウ゛ォーさんです。

    ターフェが、チェックスを連れて来ようとするマイスナーに向かって、わざと焦らして、チェックスの妄想を掻き立てようと、人心の惑わし方を伝授するシーンは、なるほどねえと、大変勉強になったりしました。

    観れば、観る程、良くできていると感嘆しきりのミュージカルでしたが、それだけに、最後の場面のピストルの音が、あまりリアルでなくて、残念でした。
    しのぶさんも書いていらっしゃるように、ベットも、何だか形状が残念に思いました。あそこだけは、亜門さんの方が好みだったかもしれません。

    ベットが出て来てもいいのですが、もう少し、羽布団ぽいとか、具体性のない形の寝具の方が良かったように思います。

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    2012/07/29 01:23

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