みんな豚になる-あるいは「蠅の王」- 公演情報 ワンツーワークス「みんな豚になる-あるいは「蠅の王」-」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    役者陣が上手い!世界観が秀逸!!
    会社員の自分にとっては、観劇しながら色々思う内容だった(笑)。
    痛いくらいの世界観がヒシヒシと伝わってきた!
    それにしても、役者陣が上手い!
    いろんな意味で感情移入してしまった(笑)。
    上演時間約2時間。

    ネタバレBOX

    ある会社の新規プロジェクトでの物語。

    「仕事ができる人」が「仕事をできない人」をいじめるという構図。
    これでもかというほど、いじめる側が調子づく。言葉の暴力である。
    会社員としてみた場合、いじめる側の主張は言い方には問題があるものの、強ち間違っていないように思えた。

    ただ、「自ら仕事ができると言う人」で、仕事ができると周りから認められる人って、あまり聞いたことないなあと思ってみていたら、案の定・・・(笑)。

    しかし、今時職場でこんな陰湿ないじめはリアリティがないように思えた。
    (それとも自分が恵まれた職場なのか(笑))
    それに、出世したいと思う人で、あからさまに上司相当の人に
    真っ向から逆らう人はいないだろう(笑)。

    ただ、パワハラ、セクハラを分かり易く、伝えるには、
    この位強調した方が良いのかもしれないが。

    リーダーが上手く舵取りできない組織が崩壊していくさまも
    分かり易かった。
    机がバラバラの方向に並べられるさんて、まさに無政府状態(笑)。

    中間管理職、担当者、女性管理職、女性一般職それぞれの主張が
    多少誇張はしているものの、会社組織の生の声に感じられ、
    他人事じゃないなと感じた(笑)。

    まあ辞令も正式におりていないのに、プロジェクトにメンバーが集められる
    こと自体、まともな会社では実際には有り得ないことだと思ったが、
    やっぱり・・・。

    結局、会社は過剰在庫を抱えたことにより、倒産する。
    最終的に、在庫管理の責任部署である自分たちは全員責任をとらされ、
    クビになる・・・という暗示で物語は終了する。

    結局、”人並み”に仕事ができると評価されている者は、
    このプロジェクトには誰もいなかったのだ。

    ラスト、全員が豚のかぶりものを被った状況で終了した。


    役者陣はいじめる側、いじめられる側とも、抜群に上手い!
    観ている側をイラっとさせる感じやそこまで言うか感じさせるところは、
    とても良かった!
    公演後、観客席の仲間同士で「あまりにいじめる場面が多く、心が痛んだ」と言っていた。。

    演出では、物語の途中で場面転換でダンス?のような動きが
    何回もあったが、緊張感を和らげる箸休め的な時間で好み。
    描かれている世界観の強弱が感じられ、効果的だと思う。
    豚のかぶりもので暗示させる世界観も好みであった。

    こんな舞台を観せられたら、次回公演も楽しみである。

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    2012/07/22 01:57

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