満足度★★★★
日本伝統奇術「手妻」の使い手,忍者"飛び加藤"波乱万丈の冒険!筧さん得意のキャラ。
日本古来の伝統的奇術・手品「手妻」を使い、卓越した忍術で恐れられた伝説の伊賀忍者・「飛び加藤」こと加藤段蔵の活躍を描く。
実際の「手妻」の継承者、藤山新太郎を案内役にしたことで、講談のような独特の雰囲気がでて、まずその軽妙な語りが心地良く始まります。
天真爛漫なヒロインの佐津川愛美ちゃんは、あくまでもストレートでかわいらしく元気!
ヒロインの役をのびのびと、バッチリ務めきってます。
そして、一目ぼれした相手を探すため、筧さんの忍者加藤を巻き込んで冒険の旅にでる。
筧さんは、もう「いつもの」得意のキャラクターそのまんまです。
でも、あのセリフの語り方は、いつ聞いてもいいですね。
軽くていい加減な三枚目、頼りになる優しいおじさん、でも哀しい過去がある。
対するライバルは三上さん、こちらは渋い役回り。
最大のポイントは、涼風真世さんの代わり身ぶり、老婆と若い女の演じ分けが見事です。
それぞれに適度にデフォルメされていて、全く違う声質も、声量も、さすがです!
いい意味でアニメの声優のように、通る声が気持ちいいです。
笑いと、手品と、忍者アクション、ちょっぴり悲しい恋や顛末もあり、琴の生演奏もある、楽しく観れた娯楽編でした。
この辺の手堅い演出、まとめ振りは、さすが河原雅彦さんです。
「何でもちゃんとしたレベルで対応できてしまう。」
もう、演劇界の三池崇史と勝手に呼びたい。^^;)
(蛇足)
手品の語源が「手妻」じゃないかと思ったのですが、パンフレットにもどこでも一切触れられていないので、偶然なんですかね…。