満足度★★★★
ダンス&変わり種(28 日ソワレ)
ダンス系のグループ3つに、ネオかぶきを称する男性のみの劇団と不謹慎系漫談という変わった組み合わせのプログラムで、3時間を越える長丁場でしたが、個性豊かで楽しめました。
ホナガヨウコ企画×d.v.d『リアル感電!!/2012年版(また会いたいし、笑いたい)』
ドラムの演奏によって映像をリアルタイムにコントロールするユニット、d.v.dとのコラボレーション作品で、ヴィジュアルも内容もとてもカラフルでキュートでした。ムーブメントの組み立て方やダンサーの技術は甘さを感じる箇所もありましたが全体的な雰囲気が良く、2010年初演のフルヴァージョンを観に行けなかったのが悔やまれました。
ゲストのお笑い芸人(?)、マンボウやしろさんは周りに遅れを取った動きが目立っていて残念でした。
花組芝居『海神別荘』
海の神と、彼の元に嫁ぐことになった女性を描いた、いかにも泉鏡花らしい幻想的な物語でした。紋付袴姿の全員がほぼ出ずっぱりで、様々な役を演じるスタイルが興味深かったです。
古めかしい台詞にタンゴやサルサ等のラテン音楽を合わせるのは面白かったのですが、多用し過ぎていてメリハリがなくて単調に感じました。
珍しいキノコ舞踊団『キノコース』
2月に上演した『ホントの時間』のダイジェスト版で、冒頭で再演だと分かった瞬間から既に以前の感動が蘇って、引き込まれっぱなしでした。
初演時に客席を沸かせたラストのEW&Fの2曲を敢えて外したことによってショートヴァージョンとしての統一感が出ていたと思います。
鳥肌実『玉砕演説』
右翼的メッセージがプリントされた衣装を着た鳥肌さんが日の丸をバックに、政治家や左翼系団体、某宗教団体等をテレビやラジオでは放送出来ないようなネタでおちょくる内容で、途中までは次第に面白くなっていましたが、中盤からは失速気味に感じました。
小野寺修二×森山開次『共犯』
小野寺さんは出演せずに演出・振付に専念していて、森山さんと森川弘和さんのデュオでした。殺人事件の容疑者の取り調べを描いた作品で、最後の部分がよく分かりませんでしたが、小野寺さんならではの時間や空間が変容するような動きや、沢山の役の瞬時の入れ替わりが鮮やかでした。
森山さん、森川さんとも動きにキレとバネがあり、素晴らしかったです。