平成中村座 四月大歌舞伎 公演情報 松竹「平成中村座 四月大歌舞伎」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    おゆきは誰?(小笠原騒動)
    と、とにかく思いました。

    歌舞伎で、こんなに活躍の場がある名子役さんを見るのは、久方ぶりです。

    もし、神様が、芝居好きな私に、「一度だけ舞台に立たせてあげるけど、何がいい?」と聞いてくれたら、「タイムスリップして、小笠原騒動のおゆきをやらせて!」とお願いするかも。

    そんな気持ちになるくらい、幼いながら、独壇場の演技でした。

    このストーリー、現代に置き換えても、きっとあちこちの会社とかで、実際にありそうなお話。

    でも、現代では、返り忠の忠義者は、いないでしょうね。

    ネタバレBOX

    のっけから、七之助さんの悪女っぷりが、凄まじい!

    自分の出世のために、恩ある養父を口元に笑みを湛えて、赤い帯紐で首を絞めていく様に、先日観た「お染の七役」からの進化を感じ、まずこちらにも笑みが浮かびました。

    一方、世話になった隼人への忠義一筋で、良助に惨殺されてしまう、仁義に厚いお早の役も、七之助さん、見事に演じ分けられました。

    たった数ヶ月で、役の演じ分けが巧みになられて、幼い頃から拝見している一ファンとして、至上の喜びを感じました。

    勘九郎さんの犬神兵部は、悪役を誠心誠意、懸命に演じているのは、わかるのですが、まだ若干、力みが強い感じがします。
    もう少し、余裕を持って、悪役を楽しんで演じられるようになる日を期待したいと思いました。

    扇雀さんの隼人、おかのには、共に、品格と色気があって、とてもこの芝居のリアル感を増幅させて、素敵でした。

    国生さんは、昔の光輝さんを彷彿とさせます。きっと、いい役者さんになられるだろうなと、こちらも楽しみ!

    米屋や酒屋、3人の取立て屋が、良助の娘おゆきの健気さに胸を打たれ、借金を取り立てるどころか、逆に、着ていた着物を譲って、襦袢だけで、帰る場面、笹野さん達の楽しげな演技で、心がほっこりし、その分、後の悲劇が際立つ、巧みな演出でした。

    それにしても、ずっと歌舞伎を観ていますが、「返り忠」という単語は初めて聞いた気がしました。
    橋之助さんの岡田良助の返り忠っぷりに心を打たれました。
    現代でも、返り忠になってくれるような人間が増えるといいのに…。

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    2012/04/26 01:26

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