自慢の息子 公演情報 サンプル「自慢の息子」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    代表作なので観劇した事は自慢出来るが・・・・。
    ネタばれあり

    ネタバレBOX

    劇団・サンプルの【自慢の息子】を観劇。
    今作は岸田戯曲賞を取った作品である。前々作の【ゲヘナにて】はとても観るに耐えられない芝居だったのだが、今作は劇団の代表作でもあるので再度挑戦をしてみた。

    母親の自慢の息子・正はとある場所に王国を作っている。その王国では正の信奉者達で共同生活を行っている。正は神憑り的な存在なのか?その王国はジャングルの奥地か?カーツ大佐かアギーレか?などと勘ぐってしまうのだが、実はそこは単なるアパートで、正は引きこもっている中年オヤジである。その共同生活の風景を正の役を扮する・古館寛治を中心に描かれている。

    前々作での耐えられない芝居も今作ではそれほどでもなかったのだが、やや同じ様な体感をした事は確かだ。今作はラストに向かって行くに従って、このような王国を作ってしまった?作ってしまう?に陥った理由のような物が観客にボンヤリと見えてきた点だ。ただそのような物語やテーマを疑問視して追求していく鑑賞法は間違いのようで、ただただ観客は舞台で行われている出来事を漠然と眺めていれば良いのかもしれない。観客に一切寄り添わない、近づかせない見せ方にこの劇団の面白さと魅力があるのかもしれない。明らかに小劇場ブームの頃の熱い演劇とは正反対だ。今の時代を語るにはこのような表現方法が一番正しいような気がする。でも自分自身が次回作を観るかは非常に疑問ではあるが・・・・。

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    2012/04/21 13:19

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