盗聴少年 公演情報 山田ジャパン「盗聴少年」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★

    ストーリーは「?」 役者を見る芝居。
    全体的にテンポが良く、役者同士の掛け合いは現代のお笑い芸人のそれに近い。(実際にいとうあさこさんがいらっしゃったこともあり。)
    今回の主役であるカットさんが手掛けたというオープニングエンディングテーマも、さすが芝居のテンポに合い、なおかつ全体のテンションを上げていてとても自然に芝居に入り込めた。
    そして、どのキャラクターも個性がしっかりとしていて、過去にかかえたものの大きさや重さ、それが現れるシーンはぐいぐい引き込まれた。

    などと良い点もあったのだが、唯一とも言える欠点はその物語性ではないかと感じた。

    ネタバレBOX

    まず、観終わってすぐに、「これで終わりか?終わって良いのか?」という気持ちになった。
    クライマックスでは主人公家族の家庭問題を中心に取り扱っているように見えたが、「(なんだかんだ問題あっても)ぶっちゃけこんな家族でもいいよね」とまとめられた気がして、どうにも消化不良である。その結末で、何が伝えたいんだ?
    いや、まだ、まなぶの家は今まで触れても来ずにちぐはぐだった問題を話し合った、それだけでも大きな進歩だったのかもしれない。そうなると、最後の台詞は未来への期待の布石にも感じられる。
    それならなおさら、隣人たちはどうなる?管理人と愛人?はただの変態か?問題は何も解決していないのではないだろうか?

    さらに言うなら、息子の「話してよ。」の一言で語り出せる程度の過去ならそこまで頑なにちぐはぐを守り抜いていた親はなんだったのだろうか?


    分からないということが僕たちは不安だ
    こんなひといないと笑ったって、こういう人、いるんです。
    そして何より問題はすぐには解決しない。
    けれど、一歩を踏み出して変えることはできる、かもしれない。。

    そういうメッセージを伝えるのなら、サイドストーリーの作りはかなり甘いなと素人ながらに感じた作品だった。

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    2012/04/02 10:01

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