きら星のごとく【YoutubeにてPV動画公開中!!ご来場誠にありがとうございました!!】 公演情報 蜂寅企画「きら星のごとく【YoutubeにてPV動画公開中!!ご来場誠にありがとうございました!!】」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    戯曲と殺陣は完成度抜群
    蜂寅企画は、ご縁あって、旗揚げから拝見していますが、中尾さんの戯曲には、いつも泣かされ、これは、商業演劇の大劇場でも、十分通用する才気だと観る度、感心します。珠玉の台詞がたくさんあって、観る度、心の琴線を刺激されています。

    今回の舞台は、今まで以上に、殺陣も本格的で、近くで観ても安心できるレベルの高さに息を呑みました。

    ただ、今回、やや演出の間の悪さを感じる点があり、いつか中尾作品を別の演出家で観てみたいと思わされたりもしました。

    ネタバレBOX

    蜂寅に出演される役者陣は、正直、まだ演技的には進歩途上だと感じる方もいらっしゃるのですが、いつも、感心するのは、きちんと役になりきる持ち前の資質と、時代を感じさせる空気感を体現できる方が多い点。

    名優的演技力には及ばずとも、きちんと観客の心をその時代に連れて行ってくれるから、きっと共感して泣けるのだと思います。

    中尾さんの書く名台詞は、思わず、メモしたくなるくらい。特に、せゐが応為に諭すように言う「今更でいいのさ」の件には、心を打ちぬかれたような感銘を受けました。

    伊織と箕の関係は、「蝉時雨」のようで、グッと来ました。

    でも、だからこそ、いつにない転換の間の悪さは、やや気になってしまいました。いつもなら、もっとスピーディな展開で、演出の小気味良さが光っていたように思うのですが…。

    伊織が、箕に渡す浮世絵が四つ折にされるのも、どうも不自然に感じました。
    当時に生きていたわけではないので、はっきりと確信はないのですが、当時の人間は、あーいうものを四つ折にはしないような気がして、巻物のようにするのが普通なのではと、ちょっと違和感を感じました。

    最後は、私も、頼光には、元の絵に戻ってほしかった気がします。

    とにもかくにも、素敵な時代劇ファンタジーで、演劇という娯楽が必須人間の自分には、大いに共感できるメッセージも籠められた舞台に、元気を頂きました。

    先日、国芳展を観て来たばかりなので、一層感じるところが多かったかも。

    いつか、国芳を主人公にした第二弾も観てみたいですね。

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    2012/03/30 23:38

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