まあまあだったね。 公演情報 あひるなんちゃら「まあまあだったね。」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    いつもよりくっきりと
    男優だけのお芝居だからかどうかはわかりませんが、
    独特の突き抜けた訳のわからなさ(褒め言葉)が若干薄れ、
    その分くっきりとした質感が生まれていたように感じました。

    とはいえ、やっぱりあひるワールド、面白かったです。

    ネタバレBOX

    社長にしても、宇宙飛行士にしても、
    社員たちひとりずつのキャラクターにしても
    作りこみや何かの抜き方のようなものが
    実にしたたかで・・・。

    で、いつもなら、そのベクトルの違いが
    舞台を丸ごと染めて
    観る側を巻き込むようにがっつりと取り込んでしまうのですが、
    今回は、その可笑しさに一種の距離感がおかれて
    くっきりとやってくる印象がありました。

    社長の置かれ方や
    宇宙飛行士の雰囲気の作りこみなどが
    とてもしたたかで、
    物語全体のベーストーンを創り出し、
    キャラクターそれぞれの個性に課せられたバイアスが
    ある種の貫きを忘れずにそこに交わっていく。

    男女の色でのバリエーションのようなものがない分
    いつもの劇団の作品に比べても
    目が覚めるような混沌はないのですが、
    役者たちが醸し出すロールが具象する雰囲気は
    よりくっきりと観る側に収まる感じもあって。

    で、気が付けば、
    その工場というか喫煙所に流れる時間に
    身を置いているような気分になっている。

    なんだろ、思い返してみれば
    最近の進化したあひるなんちゃらが
    最初にこの劇団を観た時の印象に
    回帰した感じもして。

    初日ということでしょうか、
    焦点や咬み合わせが気持ちだけずれたような
    間があったりもしましたが
    そこは公演期間の作品の育ちどころなのでしょうね。

    例のフライヤーやアンケートも含めて
    とても良い意味であひるはあひるということで
    この劇団の味わいを再認識し
    また、広がりを感じたことでした。







    0

    2012/03/03 07:00

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大