狂おしき怠惰 公演情報 TRASHMASTERS「狂おしき怠惰」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    初見
    約3時間5分、社会派の力作は、美術や場面転換も素晴らしく、引き込まれたが、、、 やはり長く感じてしまった。

    ネタバレBOX

    医療現場と製薬会社、官庁と昨今事情が抱える問題を主軸に描かれていた。
    よく練られていて、納得できる本に、役者さんも好演だった思います。ただ、テーマがテーマだけに、物語上の事実の積み重ねが、色濃く出ていた分、心情描写や、観客に忍び寄る心理的な感覚は、薄く感じてしまった。
    それ故に、作為を強く感じた部分が、冗長に感じてしまい、第一幕は想定内に収まった感じでした。

    湊さゆり(林田麻里さん)が、久松外科医を恨み、復讐の為に久松を誘うのは、理解できるし、清純なさゆりが、女の武器を使い、妖しい色香を放つ姿は見事でしたが、下着の中に手を入れる姿は・・・二人とも私服姿だが、密室ではなく、帰り道か病院かわからない場所での、行動にしては、過ぎると思ってしまいました。
    父臨終の際、司が心情を告白するシーンも、さゆりに対する恋心について話す姿が、あの状況にしては長過ぎると思いました。

    第一幕、入院病棟の病室から通路、タイル張りのバストイレ、その横の給湯室の奥には、ナースステーション?と、奥行きを感じさせる、素晴らしい美術でした。

    第二幕に入る時、字幕の映像と早口のナレーションで、数年後を見せる。その間に、製薬会社の美術セットに変わるのも、見事でした。

    TPP参加後の懸念等の、着眼点は良かったと思うが、司がスピーカーで、窓から叫ぶ姿等が、やや子供っぽ過ぎるというか・・・イマイチ感情移入できなかった。
    霞製薬んの専務(山崎直樹さん)が、窓から身を乗り出している時に、司の兄に止められた際、『お前は、下ばっかり見てるんだなぁ~』から続く言葉は、数々の現実を乗り越えてきたならではの実感が、とても響きました。

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    2012/02/29 02:11

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