満足度★★★★★
超近未来
よくできたセットに感心してしまった。こんなの観たことない。
病院を舞台に次々露呈する人々の裏事情、それを辿れば霞が関につながるという現代の暗部がてんこ盛り。
その設定とスピーディーな展開が素晴らしい。
全ては抽象的な言葉ではなく、取材のたまもののようなリアルなデータで語られ、その説得力に圧倒される。
この話は超近未来のシミュレーションだ。
ゆっくりと落下していく「生」の重み。
生きているうちにそれを感じる人は、ごくわずかかもしれない。
「やるべきこともやらないで、たらたら生きてんじゃねーよ!」
その声を背中に聞きながら、私は劇場を後にした。