金閣寺 The Temple of the Golden Pavilion 公演情報 パルコ・プロデュース「金閣寺 The Temple of the Golden Pavilion」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    観られて良かったと思う舞台でした
    今日の2階席は、私の列以外は、全て、男子高校生の団体。

    行った時には、あれ、大変な日に来ちゃった!と正直、思いました。
    クラスの男子の名前を覚えてしまうくらい、開幕前は、大声で私語が飛び交っていました。後ろの子は、「ヘッドフォンで、音楽聴いてようかな」「うん、バレないんじゃん」とか言ってるし、どうなることかと思いました。

    ところが、これが始まってみると、皆が集中して、舞台に見入っているんです。これには、ビックリ!

    完全に、亜門さんの演出勝ちでしょう。

    この手の演出舞台は、過去に何度か観ていますが、これだけの大きな舞台で、空間のあそびを感じさせずに、物語の進行を観客に無理なく浸透させた演出舞台には、たぶん初めて出会いました。

    遙か昔の若かった時に読んだだけの記憶で、どこまで原作と同じで、違うか、よくわかりませんが、あの当時、よく理解できなかった主人公の想いが、この舞台のお陰で、体感として、感じることができました。

    高岡蒼甫さんの存在感が、群を抜いていました。

    ネタバレBOX

    音と、視覚と、映像と、簡易な大道具セットを巧みに使い、全体的に、大変スタイリッシュな演出でした。

    ただ、想像で見せる演出と、リアルな効果音にややギャップを感じました。

    1幕の終わりが、衝撃的で、皆固唾を呑んでいた割には、2幕の展開は、やや冗長や蛇足を感じ、特に、最後の場面近くなってからの回想シーンなどが、せっかくの作品を一気につまらなくした気がして、その点が残念でした。

    金閣寺の表現と照明の色合いは、とても良かったと思います。

    憧れの親友だった鶴川の死に直面し、自分の生き甲斐を失ったように哀しむ溝口の想いに共感し、思わず涙が出る自分に驚いたりもしましたが、それにしても、思春期真っ只中の男子高校生に挟まれての、こういう内容の芝居の観劇は、大層緊張するものですね。

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    2012/02/09 21:47

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